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起業家から経営者に。新たなコーポレートロゴに託した思い

こんにちは!Morning Labo代表の中村(@monichild )です。

Morning Laboは2023年10月20日より、コーポレートロゴおよびコーポレートカラーを刷新いたしました。

同じ会社とは思えない…?

新しいロゴを作ることを決めた背景には、10年という節目に会社のギアを上げ、次のステージへ進めていく覚悟がありました。

コーポレートロゴを、どんな理由で作り替えたのか。どうしてこのロゴになったのか。また、新しいロゴにはどんな思いを込めたのか。

その裏話や心のうちを、このnoteでお伝えできればと思います!


旧ロゴはこうして作られた

旧ロゴは2014年、創業時に作ったものでした。こちらがラフスケッチ。(いろいろと考えてますね…)

ちょっと恥ずかしい…

当時の主力事業「撮影女子会」の世界観を意識しながら、非日常の体験、わくわくする瞬間を届ける会社であることが伝わるように、いい意味で”会社っぽくないロゴ”にしたいなあと考えていました。

当時の「あったらいいな」を詰め込んだサービス

ラフをもとに何度かすり合わせを行い、デザイナーさんが最終提案してくれたのが、こちらのロゴです。

創業期からのロゴ

大文字はくるんとしたカールが、小文字は丸みのあるかわいらしさが特徴的なロゴで、カフェやアパレルのロゴにもありそうな雰囲気。とても気に入っていました。

2016年に井上と久保が入社してからは、Morning Laboが大切にしているバリュー(才能や個性がカラフルに混じり合い、新たな色を生み出していく)をイメージした4色のカラーパーツと組み合わせて、このようなビジュアルを名刺やサイトで使うようになりました。

おなじみのビジュアル

皆さんもこのnoteや名刺などで、目にしたことがあるかもしれません…!


長い混迷期の葛藤

そんなロゴを変える大きなきっかけとなったのは、Morning Laboが今年、10年の節目を迎えたこと。長かったコロナ禍が明けるタイミングとも重なって、なんというか自分も世の中も、何もかもが一変していくような感覚がありました。

というのも、2019年頃から数年間、私は明らかな混迷期(ポジティブにいえば変革期)に入っていました。

大きなきっかけは妊娠・出産でした。久保、井上がジョインし、三人の会社となったMorning Labo。私の妊娠をメンバーは心から喜んでくれましたし、代表が抜けることで怒涛の引き継ぎが進み、会社が強くなったという事実はこの記事にも書いた通り。

ですが初めての出産を経て、自分でも自覚がないまま、何もかもが激変していったのです。

ホルモンバランスによる肉体的・精神的な変化はもちろんのこと、初めての育児がコロナ禍で始まったことにより、「子どもを守らなくては」という責任感から、外出や人との接触を極力控え、家にこもるようになりました。

産後は当然ながら、自らの関心や価値観も変わっていきます。撮影女子会は2015年頃にすでにクローズしていましたが、「フォトジェニック」「かわいい映え体験」よりも「抱っこ紐」「モンテッソーリ教育」に関心が高まりました。

また、自分自身で作った「撮影女子会」のサービスにも、「本当にこれ、私が作ったの?」と思ってしまうほど、その世界観に自分自身がついていけなくなったことも感じました。これはまあ、妊娠出産によるものというより、年齢を重ねればクローゼットに並ぶ服の好みが変わるように、人間にとって自然な好みの変化だとは思うのですが…。

このように、いつ終わるかわからないコロナ禍と、いつ落ち着くかわからない初めての子育ての中で、会社の未来を描くのが難しくなりました。

「あったらいいな」が全ての原動力である会社なのに、代表が「あったらいいな」を描けない。昼夜問わず授乳とおむつ替えを繰り返し、外に出かけることもほとんどない…そんな毎日を繰り返していると、子どもの成長や愛しさが自分の「生きる意味」となり、自分が何者であったか思い出しづらくなるのです。

自身が大きく変わり、メンバーとの対話も減り、会社としても組織的なピンチを迎えた2021年。心折れそうになりながら(いや何度か折れた)、たくさんの紆余曲折を経て、会社の再起を目指したことは、この記事で詳しく書いています。

心を整理する中で、いざ「モニラボでない未来」を想像してみても、やっぱり自分の人生じゃない。言葉で説明するのは難しいのですが、私の人生はMorning Laboそのものであり、Morning Laboは私の人生そのものだということに気づきました。

そして、未来を描けないのは私の心の火が消えてからではなくて、激しすぎる環境の変化の中で、戸惑っているだけなんだと現状を捉え直すことができました。

この変化に打ちのめされるのではなく、会社・個人の在り方を更新するきっかけにして、より良い未来に向かっていきたい。

そう決めて、もう一度立ち上がり、会社を「生まれ変わらせる」ことを決めたのです。


大きな使命を受け入れることに決めた

さて、再起を目指したのは良いものの、問題は「どこまでやるのか」ということ。上場やバイアウトを目指して創業したわけでも、投資家からの資金調達をしているわけでもないので、「何をゴールにするのか」が自由すぎる。それはポジティブな面もありつつも、「何を目指すのか」が明確でないことが、人を惹きつける力や、事業の推進力の弱さになっている課題に薄々気づいていました。

だけど、混迷期を抜けて明らかに違ったのは、「一回死んだから、どこまででも行こう」と思えるような、前向きな開き直りが生まれたこと。

いつ会社が終わっても、いつ社員が全員辞めてもおかしくない時期がありましたが、こうして今、仲間とともに前進するMorning Laboがあるのです。ならば「もうどこまででも行ってやろう!」と、そんな気持ちが芽生えていることに気づきました。

Morning Laboから逃げることを本気で考えたからこそ、本当に私にはここしかないんだという結論に達し、それが魂レベルで腑に落ちた。大きな使命を受け入れる覚悟が、自然と決まっていった気がします。

また、手前味噌ながらMorning Laboのメンバーが本当に、いい仕事をするんです。そのことを誇りに思う気持ちも、次に向かうエネルギーとなっています。この仲間とならもっと大きな景色を目指せるし、その先で成果を出していける自信がある。もっとこの会社の力を試してみたい。(野球で例えるなら、スランプを抜けた先に、プロ野球からメジャーに転身するような感覚です)

素晴らしい仲間の存在が、前に進む力になっています。(社員のみんな、本当にありがとう…)

二度目の出発を切るからには、この先どんな失敗をしても、どんな結末があっても、信じる道を行ったのだから悔いありません。Morning Laboで前進・挑戦することが自分の生き様なのだから、できるところまで、やってみよう。そんな、大きな運命を受け入れていくような覚悟が、自分の中に深まっていきました。

そんなとき、ふと旧ロゴを見ると、そのフィット感の薄さときたら…。

会社としても、新しいメンバーが次々にジョインしてくれて、チームでできる仕事の幅が広がっていたこともありました。撮影女子会の世界観やそれに合わせたロゴよりも、新しい仲間と共に描く「会社のこれから」を、新しいロゴに託したい。

そう感じ、新しい未来を牽引するようなロゴのリニューアルに取り掛かりました。


リニューアルの中で大切にしたこと

リニューアルで一番大切にしたかったのは、Morning Laboのプロフェッショナリズムをきちんと伝えるロゴに昇華させること。

旧ロゴは、「撮影女子会」というサービス同様、当時21歳の私の趣味嗜好が大いに反映されていましたが、かわいさ・繊細さが伝わるイメージ。

新しいロゴでは「堂々とした会社」「組織への信頼感」「事業のプロフェッショナリズム」を感じ取っていただけるようなものにしたいと考えました。

それは、10年という節目に、事業をこれまで以上に大きく成長させていこうという、覚悟の表れでもあります。

デザイナーさんには打ち合わせの中で、何をどう変えたいのか、逆にどんなところは残していきたいのかを丁寧に伝えていきました。

●旧ロゴから変えたいポイント

柔らかさ、優しさ、ゆえの繊細さ、儚げな雰囲気、女性的な印象、か弱さ

●旧ロゴから受け継ぎたいポイント

柔軟、ユニーク、アトリエ、ラボラトリー、チャーミング、わくわく感

●新しく加えたいエッセンス

覚悟、今っぽさ、洗練された、信頼感、きちんと感、安定感、フラット、堂々さ

ロゴ開発にあたっては、弊社のビジョン・ミッションを開発してくれたSIGNCOSIGNの加来さんに相談し、加来さんが株式会社LITOSSUMMONSの代表を務めるデザイナーの芝崎加奈子さんをご紹介くださり、最強のプロジェクトチームが立ち上がりました。

初回の打ち合わせで驚いたのは、まずはデザインの話をするのではなく、会社のミッションステートメント、事業のコアバリュー/ベネフィットなど、「会社に対するWHY」を徹底的に整理していくアプローチ。

資料の一部を抜粋しています
この資料だけで何校も作りました

最終的に出来上がったロゴはもちろんのこと、ロゴを制作するプロセスの中で自社や事業の真髄を整理し、言語化し、チーム内での議論ができたことがとても大きな財産だったなと感じます。

自分自身がどんな思いで会社をやっているのか、そしてどんな姿が会社にとって最高の状態なのかを言語化するプロセスは、まるでコーチングでした。

こうした丁寧なヒアリングをもとに、ロゴの方向性を3案出していただきました。どれも本当に素敵なデザインで苦渋の決断でしたが、1つの方向に絞り込み、さらに色合いや微細な調整を重ね、ようやく新しいロゴが誕生しました。


新しいロゴのご紹介

新しいMorning Laboは、「あったらいいな」を叶えていく流れを、「無限の可能性を生み出す → 絵を描く前のパレット上のカラー」と捉えて、コンセプトを表現したデザインです。

「可能性を生みだすための工程」は絵画に例えるなら「絵を描くために出したカラフル」。
「ブランド・生活者・自身が見据える未来に向けて全力を尽くす」というモニラボの想いを表現しています。パレット(palette)の語源「有限色の組み合わせですべての色を作り出せる」を、ブランドが描きたい未来に向けて具体的に色を重ねていき、新しい生活者(社会)の姿と捉え、形状には社名の頭文字である「M」を想起させる形状としており、ビジョンと独自性の両方を表現したロゴデザインです。

彩度の高い3色の重なりは、未来を作り出すための働き+プロジェクトに関わる人たちの交わりで無限の可能性が生まれるイメージ。重なり合ったカラフルは、やがてさまざまな未来を生み出し、社会、生活を少しづつ新しくしていく様をシンボライズしています。

「Morning Laboから生まれた発想、繋がり、影響が、社会に変化と増幅を与える様を表現するデザインです」とデザイナーさんから聞いたときは、胸を打たれました。

創業以来、ずっと変わらないモニラボの核となる部分を「パレットの上で混ざり合うカラフル」にしっかり受け継ぎながらも、会社としてこの先の未来にありたい姿や思いを詰め込んだ、「これしかない」というロゴが出来上がりました。

ちなみにコーポレートカラーにも、未来に対する意志の強さが表れているような気がします。新旧を並べてみました。

これまで
これから

新しいコーポレートカラーは、ビビッドで堂々としていながらも、他の色とお互いに調和し、美しさを引き立て合うようなバランスもモニラボらしく、本当にどうしてこんなにも私たちの思いを形や色で表現できるんだろうと、デザイナーの芝崎さんには感心するばかりでした。(ありがとうございました!)


新しいロゴを背負って目指す未来

新しいロゴを背負って実現したいことは、2つあります。

1つは、Morning Laboを信頼と実績が確固たるプランニングブティック会社へと成長させること。事業のコアバリューである、「生活者の通訳者として、企業の伴走者として、両者を結びつける文脈のプランニング」において、今いるメンバーの多彩な才能を掛け合わせ、他では実現できない価値を届けていきたいです。

新しい事業資料より

私たちが手がけるコミュニケーション施策やコンテンツが届いた先にも、暮らしがちょっと楽しくなるきっかけや、心が躍る瞬間が広がっていくといいなと思います。

2つ目は、会社を続けていく中で、組織のあり方や個人の生き方における本質を追求し、「あったらいいな」実現することで、世に前向きな活力やインスピレーションを届けていくこと。

直近では正社員をしながら台湾留学を叶えた介川や、水曜午後休のリズムで仕事と子育てを両立する中野など、モニラボには「あったらいいな」を働き方や生き方の面でも叶えるメンバーがいます。

子どものためにキャリアを諦めたり、世の中の「こうあるべき」にとらわれて人生を窮屈に過ごす話に触れると、本当に悔しい気持ちになります。メンバーと共に、会社や働き方の新しい事例を世に作ることで、良い影響を広げていきたいです。(そういう意味では、私が母として全力で子育てと仕事でを全力続けて、輝き続けることも、自分の使命だと感じています…!)

新しいロゴと共に再出発をした、新しいMorning Labo。
2024年はこのロゴとともに、さらなる飛躍を遂げ、まだ見たことのない新しい景色を目指していきます。

季節感はないけど、お気に入りの一枚で締めくくり

これからもどうぞ、Morning Laboをよろしくお願いいたします!
みなさまにとっても、2024年が素晴らしい1年になりますように。

Morning Labo代表
中村 朝紗子

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Morning Laboでは、新しい仲間を募集しています。 現在募集中のポジションは、企業・ブランドのSNS運用経験のある「プロデューサー職」「ディレクター職」です。詳細はこちらからご確認いただけます。

「まずは話を聞いてみたい」など、カジュアルな面談も歓迎です!このnoteを読んで、何か感じることがあればぜひお気軽にご連絡ください。

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