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チーム版UX。Team Experience(TX)という概念

少し前から欧米でEmployee Experienceという概念が生まれ、最近は日本でもよく聞くようになりました。

基本的にはマーケティングで使われていたものが、どんどん人事や組織視点で語られるようになり、NPSがENPSに、UXがEXに進化しています。
どんどん顧客に最適化されるように、従業員に最適なオンボーディングプロセスや研修が当てられるようになり、Customer SuccessのようにEmployee Success等という役割も生まれてきています。

そのうちマジックナンバーやハマる仕掛けのようなExperience設計、もしくはアフターデジタルのようにデータを元にしたオフライン設計が進んでくるのかな...なんて妄想してます。(どんどんプロダクトマネージャーと人事は近くなってくる!)

その一方で、プロダクトとは少し異なる、組織にしかないもの「チーム」や「文化」についての注目も集まっています。

カルチャーコードやTHE TEAM、FCバルセロナ 常勝の組織学などの書籍が人気です。wevoxをリリースして、2年が経ち、プロダクトを通して初めて他社の組織運営に関わってきましたが、ようやく組織が生命体と言われる所以が理解できてきました。

組織やチームを良くする画一的な方法はない

人事・マネージャー向け 組織改善の“Do”がみつかるメディアDIO(https://wevox.io/media/)を通して、多くのHowを取材させていただきましたが、皆さんやっている内容もやり方も異なります。

1on1と一言で括っても本当に様々、、、

良い人生を送るには画一的な方法は無い、みたいなのと同じくらいのノリで、すべての組織がよくなる方法はないと捉えるようになりました。

大事なのはDoing(やること)よりBeing(ありかた)

そしてだんだん見えてきたのは、Googleのre:workのようなBeingをベースにした考え方。やることは違うけど、なんとなくこういうフェーズをいったりきたりしながらチームは強くなる。TaqManモデルのように、混乱期を越えてしか、真の統一期はない。

本人達が学び、ぶつかり、気づく以外に、チームが機能する方法はない。
チームを率いて成果を出すGoodマネージャーにインタビューもたくさんしましたが、基本的には失敗から学び、Goodマネージャーになっているケースがほとんどでした。

ワーク・ルールズ!の著者でもあるラズロ・ボック氏が提唱しているエンゲージメント3.0という概念。ナッジ理論を用いて行動経済学的なアプローチで、個人やチームに行動を促し気付きを増やしていきます。その行動や意思決定は最適か?以上に、行動や振る舞いを変えて得られる学びの方が大きいということです。

チーム版UX。Team Experienceという概念

DoingではなくBeingに注目し、どういう状態変化があるか?を元に、我々が作成したTeam Experience。最近はwevoxを通してスポーツチームや公務員、学校などとも関わるようになってきましたが、おそらくどの業界も同じだと考えています。

そしてチームが生き物だと言われる所以は、この状態変化が目まぐるしく起きる。常に同じフェーズにいられる訳ではないということです。

メンバーが増えれば、気づけば1対nのつながりが薄くなっていたり(メンバー間で対立が起きる)、役割を縦割りにすると作業スピードは上がるが、気づけば関心がなくチームではなくグループになっていたり。

あなたのチームは今どのフェーズだろうか?

働きがいはチームの影響が大きい

日経新聞等では、生産性を如何に上げるか?というテーマがよく記事になっているが、まさに人口が減る中で、生産性を上げるためには、1人1人が連携していくしかない。そして人のパフォーマンスを最大限高めるために、「働き方」から「働きがい」に注目が集まってきています。

「働きがい」や「エンゲージメント」は、職務内容や仕事の環境(リモートワークやワーク・ライフ・バランス)で改善する部分もありますが、大半は「自己効力感を高める環境(仲間からの支援や承認)」「やりがい(ビジョンや目的)」が影響しています。同じ仕事を違う組織でやっていてもエンゲージメントは異なるし、同じ仕事を同じ組織、違うチームでやっていてもエンゲージメントは異なる。

それほど半径5mのメンバーやチームの影響を受ける。

「自由闊達にして愉快なる理想工場の建設」を掲げソニーを創った井深さんや盛田さん、「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、 人類、社会の進歩発展に貢献すること」と経営理念に掲げた稲盛さんのように、日本を創ってきた偉大なる企業は、まさにこの点を抑えていました。

まさに日本がもう一度取り戻すべき、チームの価値。

Team Experienceを学べる場を作りたい(イベントの宣伝)

7/5にこのTeam Experienceを題材にした「PxTX」というイベントを行います。

※ちなみにPxTXはPeople by Team Experienceの略です。
SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)のように、いろんな方々とお祭りのようなイベントができたら良いなと思って付けさせていただきました。

純粋に、めちゃくちゃ日本で成果出している人って「個人」なのか「チーム」なのか知りたい。各業界のトップランナーに、チームの価値や創り方を教えてもらい、形式知化することで日本の知見にしたい。

と思いイベントを企画しました。

実際に各登壇者の皆さんと事前にお話させていただきましたが、FC今治オーナーの岡田さんは、「主体性(ホワイトパワー)のある大衆」こそが強いチームには必要だと教えてくれ、アメトーークプロデューサーの加地さんは、「面白い番組を作るにはチーム力」が必要だと教えてくれた。

イベントを通して、

・平成のオリコンチャートトップ10に100曲以上ノミネートされた亀田さんに、ヒットを生み出す為にはチーム or アイデアが大事なのか
・B.LEAGUEを盛り上げている千葉ジェッツの強さはなにか
・noteをここまでのサービスに導いた深津さんに偉大なプロダクトを生み出すためにどんなチームが必要なのか
・Google社の人事を担う河村さんや、現在東大で学生や研究者のスタートアップ活動を支援する馬田さんにイノベーションを起こすチームとは

など聞いてみたいことは盛りだくさん。チームにおいて大事なのはBeingであるからこそ、業界を越境して話をきくことで、そこにある本質を皆で探したいなと考えてます。

7/5のディスカッション内容を踏まえて、またTeam Experienceについてもアップデートしていく予定です。

※6/11(火)まで応募抽選を受け付けているようなので、ぜひ本イベントに興味を持っていただいた方はこちらより応募してみてください!(参加費無料)

▼こんな本も現在作ってます。当日イベント会場にて配れればと思ってますので、ご期待ください。


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