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Wevoxがアカデミーを作る理由

随分久しぶりにnoteを書いてます。最近面接や人前でお話させていただく場で、「Engagement Run!」をやっている理由を話すと、そんな背景があったのか〜と言っていただくことが多く、せっかくなのでプレスリリースも先日出たし、改めて自分の言葉でまとめておきます。

【Wevox】 エンゲージメント向上アカデミー「Engagement Run! (エンゲージメント ラン)」総合満足度 87%を突破!

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実は講師や講義の満足度などは95%を超えております。そっちを使わずに87%という総合満足度を表示しているのもアトラエらしく誠実で素敵だなと感じてます...(ほっこり)

テクノロジーの進化に追いついていける人たちを増やしたい

このEngagement Run!は、月額1万円/人で運営しております。講義は同期的にZOOMで実施しておりますので、月に15クラス程度出席いただく方にとっては、1クラス700円を割ります。笑

お察しの通り、ビジネスとしては成り立ちません。それでもこのEngagement Run!を運営しているのは、ビジネス的な価値以上に人や組織のOSをアップデートかけないと、活き活きと働く人が増える社会にならないなと感じたからです。また1万円という金額の背景には、意欲のある現場の人が、上司の決裁だけで参加できる金額にしたいという想いもありました。

組織づくりやエンゲージメントに可能性を感じた人が挑戦し、その挑戦が証明される世の中にしたいと想いこの金額に設定しています。

テクノロジーは資本主義の煽りを受けてどんどんと発達します。気付けば昔は試行錯誤していたことも自動化され、気付けば昔葛藤していたこともレコメンドによって最適化される。摩擦や葛藤はテクノロジーで減ってきているのかもしれないが、本当に我々は進化しているのか?それとも退化しているのか?と感じる機会が増えました。

▼コンヴィヴィアル・テクノロジーオススメです

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僕もWevoxを作って5年ほどになりますが、今まで目に見えない人やチームの状態が可視化される。という状況に葛藤するユーザーさんやクライアントも多く存在します。ビジネスは葛藤を減らした分だけお金になりやすいため、考えなくてもわかる直感的なUIやデータサイエンスを使ったレコメンドに動きます。

・・・でも本当にそれで良いのだろうか?

この葛藤は、テクノロジーで乗り越えるのではなく、知恵で乗り越えるべきなのではないかと強く感じています。認知負荷を嫌うのが人間の脳の構造ではありますが、人や社会や組織の問題は認知負荷を上げても、向き合い生まれた暗黙知や形式知、知恵を持って前に進めて行く必要があるのではないかと。

そんな思いから、この葛藤にテクノロジーではなく人間の知恵で向かいたいという想いを持ってEngagement Run!をはじめました。

試行錯誤の連続だった

新しい事業を企画をしているときは誰もが万能感を感じたい瞬間だと思います。思い通りにいってほしいし、自分の見立てが正しいと信じたい。もちろん技術的な課題への解決は、そのソリューションを見出したときに勝負が決まるケースも多々有ります。

一方で、人や社会、組織などの問題は多くが適応や変化を要します。自分が変化する訳ではなく、ユーザーさんの変化をデザインしないといけないので、最初から万能にできるはずがありません。

むしろユーザーさんの生の声を受けて自分達が学習を繰り返しながら、適応していく必要があります。

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※宇田川先生の「わかりあえなさ」から始める組織論は本当にいい本です。

この葛藤にテクノロジーではなく人間の知恵で乗り越えることはできるのか?それをわたしたちが支援することができるのか?

この問いに正面から向き合いました。もちろんアカデミーを名乗るからには、シラバスやクラスが必要です。教育事業なんてやったことない状態からスタートし、チームメンバーと喧々諤々、作っていきました。

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最初にやったことは、名前決めでした。今ではアカデミーと言ってますが、当初はスクールになってます。あとはコンセプトを考えたりしながら枠組みを作りました。一番大事な想いを育み続けられるように。

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・そもそもどんな知恵をつける必要があるのか?
・どうやったら知恵って身に付くのか?
・クラスって1回あたり何分が適切なのか?
・・・etc

上げだすときりがないほど、疑問がうまれます。もちろん経験はありませんので、先人や日々サポートいただいているWevoxファミリーの皆様、カスタマーサクセスが培った暗黙知を元に、形づくっていきました。

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当初の企画表を見ると、よくこれでスタートしたな〜と感じたりもしますが、Engagement Run!に参加いただける皆様の温かい言葉やFBに、必死に学習/改善を繰り返し、なんとかかんとかやってこれました。

今ではこんな立派なサイトもあります。まだまだ改善が必要ですが・・・

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アップデートされていく問い

約1年間のアカデミー運営を経て、

この葛藤にテクノロジーではなく人間の知恵で乗り越えることはできるのか?それをわたしたち支援することができるのか?

この問いに関しては可能である。と感じてます。そしてなにより知恵を手にした人たちがどんどんと表情や発想、何よりもその人らしい振る舞いに変わっていくことに感動した1年でした。データが云々、アルゴリズムが云々の前に、目の前で起こる変化を目の当たりにして、大事なものを感じた1年でした。

何歳からでも、いつからでも、正しく葛藤し向き合えば、知恵は手にはいる。

わたしたちが掲げるPeople Techの本筋は、知恵を育むことなんだろうなと今ではぼんやり感じてます。(WevoxアカデミーがTechなのかどうかはさておき)

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※イノベーションは組織の中に知恵が生まれて起きるものだという、野中先生のSECIスパイラル大好きです。エンゲージメントが高い組織を作ることも、既存の方法からの脱却と考えればイノベーションの考え方と近い。

一方で、まだまだ多くの人にその体験を提供できている訳ではありません。

知恵を得て葛藤を乗り越える人と、途中で挫折してしまう人の違いは何か?何でドライブされると、人間は知恵を得て葛藤を乗り越えていくのか?

今はそんな問いと向き合い、日々探求してます。通常のビジネスであれば、より多くの人数を集めよう、より高い金額にしようと数字を考えるのだと思いますが(ビジネスの世界ではそれが正しい)、僕は今の価値を多くの人に届けること以上に、更に価値を増やすためにこの問いに対して、Wevoxらしい解を見つけたいと思ってます。

アホなことしないと世の中なんて変えられる訳ない

少し話はずれますが、僕が普段から事業方針を考えるときに、アホな意思決定に見えるか?を真面目に検討しています(笑)※僕は大阪出身ですw

Engagement Run!を立ち上げるときも、Engagement Run!などやらずに、海外のトレンド同様、データ統合をして、AIを強化して、ナッジを使って...とWevoxの成長が加速する方向に舵を切ったほうが良いやん。と客観視すると感じてました。

一方でその意思決定って、何処から来ているの?自分やチームの知見?それとも世の中でサイエンスされている事実?と聞かれると間違いなく後者が多い。気付けば自分達の暗黙知以上に、何処かの人が提唱していたり、何処かの事業がやっているものをただ適用しているだけになります。

・・・それでうまくいく訳がない。(少なくともアトラエは)

サイエンスのいいところは誰でも形式知として手に入れられること。一方で反対を返すと、世界中の人全員が同じ発想で物事を考えることが可能です。まさに最近アートやリベラルアーツが求められている背景と似てます。

ということで、アホな意思決定を大事にしている訳ですが、もちろんエイヤーっと意思決定している訳ではなく、外から見えるとアホに見えるか?を大事にしている訳で、中から見るとめちゃくちゃ合理的な行為であることが多いです。

Engagement Run!を立ち上げようとなったときも、周囲の方々から「え!自分達でやっちゃうの・・・?苦笑。そもそも君エンジニアだよね?」ということで最も嬉しい反応をいただいておりました。1年かかりましたが、間違いなく立ち上げたことで得た暗黙知があると感じてます。

知恵は暗黙知からしか生まれません。このEngagement Run!で培った暗黙知を次は如何に形式知にしていくかがポイントです。

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想いのある方々と本気で向き合いたい

最後に少し宣伝です。お陰様でEngagement Run!も1年になった訳ですが、ここから第2フェーズに向かいます。

この葛藤にテクノロジーではなく人間の知恵で乗り越えることはできるのか?それをわたしたち支援することができるのか?

この問いに共感いただける方。本気で人や組織に向き合いながら、10年後の社会に活き活きと働く人が増える未来を作りたい方。

まだまだ前途多難ではありますが、間違いなくこの問いに向き合う価値はあります。

ぜひそんな未来に一緒にやってくれる方を募集してます。副業でもちょい関わりでも何でもOKです。元気玉のように、本気で良くしたいと想う人が集まって本気で向き合うことが何より大事です。最近こんなカードゲームも作ってみました。

サイエンスに偏重している世の中だからこそ、人間らしく"楽しい"や"相手を思いやる"感情を大事に楽しく葛藤したいと考えてます。

meetyも作ってみたので、話してみたいと思っていただいた方はぜひよろしくお願いします!
https://meety.net/matches/OGTyLgBZFAzT

一応こちらにWantedlyのリンクも貼っておきます。https://www.wantedly.com/projects/802201


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