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3.2.3つの天職の輪~稼げること~

「稼げること」。

直球ですが、ここから目を逸らしていけません。私たちキャリアコンサルタントの相談業務って、ただ聴いてアドバイスらしきものをしているだけじゃん、それでお金貰っていいの?

と、ついボランティアあるいは低単価でキャリアコンサルティングしがちなんですね。お金を頂くというところから逃げてしまう、そこまでの価値をキャリアコンサルティングに、ひいてはそれを提供する自分自身に感じていないのが原因です。

このお金に対するマインドブロックはいずれ壊さないと稼げるようにはならないのですが、「稼げること」に今は抵抗ある方は、ちょっと言い替えてみましょう。前の回でありましたね、「稼げること」=求められていること、必要とされていること、でした。

では、私たちが稼ぐにあたって、誰から求められて、必要とされればいいのでしょうか?

天職の④

会社から求められていること

「稼げること」を私の解釈で細分化すると、まず最初は会社からです。会社から求められていること、必要とされていることです。

こう書くと企業に勤めている人向けに企業内で何をやればいいのか、といった企業内キャリコンに感じるかもしれませんが、天職の輪は企業内外で使えますので、それもまた有りです。企業内キャリコンの方は、自分の給料がなぜ貰えるのか、ぜひ考えてみてくださいね。

キャリコンのビジネスにおいては、いわゆる企業領域です。対企業で、企業外キャリコンがどうやれば企業相手に稼げるのか、を考えてみましょう。会社から求められる、必要とされている、の原因を探れば答えは見えてきます。見えてきましたか?

求められて必要とされるってことは、企業の悩みごとを解決して欲しい、と同義です。悩みごと、解決して貰いたいことがある→自分たちではやり方が分からない→だから課題解決できる企業外キャリコンが求められる、の因果関係です。

あなたがコンサルタントとして課題解決したいと考えている企業は、どんな悩みを持っているでしょうか?それを考えてみましょう。キャリコン的には採用や定着率向上がパッと思いつきますが、それ以外でも全然構いません。

売上に困っているでも、経費削減でも、新規顧客開拓でも、財務でも、何でもです。私たちは名称独占業務だからこそ、コンサルタントとして何してもいいのですから。今の自分ではできなくても、こんな悩みごとが企業にあるのでは?とたくさんノートに書いてみましょう。考えの見える化が、思考をよりクリアにしますよ。

私の業務を例にすると、20年間いたIT業界の会社には離職率の高さにより技術力が残らない、採用ばっかりして人が育たない悩みがあるから、それを解決したら稼げるのでは?と考えました。

プロジェクトリーダー級のエンジニアが1人辞めると、それまでの教育費用やこれからの採用費用を考えると、会社へのダメージは金額換算で約1,000万程です。キャリコンや中小企業診断士のスキルを活かして辞めるのを辞めさせられる仕組みを作ればそれだけで会社は潤いますよね。こんな感じです。

人から必要とされていること

「稼げること」を細分化すると、次に人です。人から求められていること、必要とされていることです。

あなたはどんな人を助けたいですか?そして、その人は何に悩んでいますか?

会社から求められていることもそうですが、すぐに「自分は会社や人に何ができるのか」から考え始める方が多いです。もちろんそれは大切ですが、最初からそれを考えてしまうと思考が広がりません。「自分はキャリコンなので」からスタートするのはやめて、発想を広げましょう。

逆に、「日本人をhappyにしたい。そして世界平和に貢献する」と余りに対象が広すぎると、この先何をすればいいのかデザインできないので、本当に自分が役に立ちたい相手を絞り込みましょう。そうそう、どんなに対象を絞り込んでも、それ以外の人の役に立てないということではないのでご安心を。

あなたが助けたい人はどんな方で、どんな悩みを持っているのでしょうか?男性でしょうか、女性でしょうか。年齢は?今の仕事は?家族構成は?

マーケティング用語でのペルソナという考え方です。理想の顧客像という意味に転じた用語です。矛盾することを言いますが、単に一番儲かりそうだから、という理由でペルソナは作らない方が良いです。その人の役に立つことが本当にワクワクするペルソナを選びましょう。

お、3つの輪にもありますよね、「ワクワク」。位置が微妙かもしれませんが、全体に入っているエッセンスを取り込むのはいいことだ、で。ワクワクのない仕事ってつまらないですからね。こちらもたくさんノートに書いてみましょう。声に出すのもいいですが、書き出すことは違った脳の部分を使いますから、いろんな気付きがあると思いますよ。

私の業務を例にすると、IT業界のエンジニアはコミュニケーション力が低い傾向があり、リーダーやマネジャーにプロジェクト管理が難しいという悩みがあるから、それを解決したら稼げるのでは?と考えました。

キャリコンのスキルを活かしたコミュニケーションの基礎を教えることでエンジニア同士の意思疎通がしっかりして、言った言わないがなくなる、意識合わせが容易い、バグや進捗遅れといったトラブル解決に向けて一丸となれる、結果生産性が上がるのでプロジェクト成功率が向上し、会社の売上にも貢献できる。こんな感じです。

社会に貢献すること

「稼げること」を細分化すると、最後に社会です。社会から求められていること、必要とされていることです。

どんなに助けたい会社や人があっても、その人たちが反社会勢力だった、超絶ブラック企業で社会に存在してはいけない、なんてこともあるかもしれません。過激ですが。

また、会社や人から構成されているのが社会なので、会社や人の役に立つ=社会に貢献すること、とも言えますね。会社や人に役立つ仕組みとして、会社や人でなく、社会を相手に貢献していくこともいいです。

対象が大きい分、社会の何を解決するのか、私たち社会人の共通の悩みは何なのか、考えてみると壮大で面白いですね。社会を対象にすると余りに広いので、ここは自分が悩みを解決したい、貢献したいと思う会社や人の役に立つこと自体、果たして社会にとって有益なのだろうか、貢献しているのだろうか、と考えてみましょう。

私たちの仕事が実は社会の害悪でした、ではやってられませんし、社会貢献という言葉がある通り、貢献することで私たちは稼げるようになるのです。まず貢献、次に貢献、さらに貢献。その次にお金が来る、くらいに考えていた方がコンサルタント業は捗ります。

私たちは仕事下さいお願いします、から始まってはいけません。まず相手に貢献する意識を持ちましょう。あ、だからってボランティアや低単価は貢献ではないですよ、それは単なるお人好しか安売りです。ボランティアは尊いですが、やるなら稼いでから、あるいは意図を持ってやりましょう。それがビジネス的思考です。

こちらもたくさんノートに書いてみましょう。詰まっても良いですが、できるなら思いつきでいいからたくさん書くことにフォーカスしましょう。それがひいてはビジネスアイディアの種になりますよ。

私の業務を例にすると、IT業界のエンジニアの離職率を改善することで、対人関係で悩んでいるエンジニアを救うことで、IT業界全体の技術が伸びてイノベーションが起きるお手伝いに貢献する。そのメソッドを他業界にも転用して伝播することで、日本社会全体へも貢献できるのでは?こんな感じです。壮大であればあるほどいいですね、社会に貢献することは。

「稼げること」に向かい合わないと

当然ながら、お金が受け取れません。稼げません。No moneyです。

私たちは労働した時間の対価としてお金を貰うサラリーマンと違って、クライエントに提供する価値の対価としてお金を受け取りますよね?だったら、ボランティアや低単価ではそれなりの価値しか提供できないし、クライエントもまたその程度の価値しか感じないのです。

だから稼ぐためには、自分自身に価値があることに自信を持たなければなりません。キャリアコンサルティングは低単価な風潮がありますが、もし転職に悩んでいた方がキャリアコンサルティングを受けたことで、自分の望み通りの会社に転職できて年収が倍増しました、約300万だった年収が600万になって仕事を満喫して人生楽しんでいます。となったらそのキャリアコンサルティングの価値はおいくらでしょうか?私だったら倍増した300万をキャリアコンサルタントに払ってもいいです、この先しばらくは600万稼げるのだから安いものです。

価値の対価としての考え方を実践してきましょう。あなたの知識や経験には価値があります。だから自分をそこまで安売りせず、キャリアコンサルティングをベースとしたスモールビジネスで稼ぐことに向き合いましょう。

そんなあなたの、稼ぐ力となる知識や経験を、次回分析していきます。

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