2022/6/13 コンサルタントのためのマインドセット

今回は、2022年6月13日に開催されたリベコ理事でアルスコンビネーター（越境者）である矢萩邦彦さんによる講座「コンサルタントのためのマインドセット」のご紹介です。
 
　コンサルタントは、クライアントが気付かないことやクライアントにない視点を提供することで、クライアントの組織や人生を編集するのが役割です。その際、今の世の中の考え方を理解しておくことが大事です。世の中の考え方は、10年前どころか、コロナ前、コロナの真っただ中とも既に違って来ています。若者と年輩者の価値観は非常に違います。長年権威としてやって来た研究者よりも、現場で実務をやっている人の方が実践知を持っていることも多いのです。
 
コンサルタントのマインドセットとして大切なこととして、次の2点を挙げます。
●自分軸を持ち、自己決定して行く覚悟を持つ
●編集的世界観を持ち、各分野にパラレルに関わる
 
　その際、今の時代の前提は、
●変化することが普通
●仮説を持ち、中間計画を持たない（2週間に1回程度は関わり続ける）
です。
 
　変化が激しい時代ですが、その時代の価値観を理解し続ける、日々移り変わる道徳を認識しながら自己決定する倫理を持つことが必要なのです。道徳とは社会の価値観で、外側から規定されるものであるのに対し、倫理は個人の価値観で、内側から規定するものです。クライアントの価値観がどのような状況かを常に把握しましょう。
 
個と組織、組織と社会のせめぎ合いで、それぞれの境界が決まります。その際、真（何を信じるか？）善（何を良いことだと思うのか？）美（何を美しいと感じるか？）を認識し、制御することが大事になって来ます。
 
自分の仕事が評価されずに悩んでいるクライアントにかける言葉は？　という問いが出されました。色々な回答例が示されましたが、コンサルタントがクライアントを良く観察した上で、クライアントの変化や能力向上に注目して褒めると効果的であるということが分かって来ています。

（仲井圭二）

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