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即興詩(散文詩)

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シンガーソングライターが即興で書く詩。 時々これは詩なのか?と思いますが、詩です。 無料で読めます。一日一作が目標。 全作ここに入っております。 月毎のマガジンに整理中。そちらも…
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#一人じゃ気づけなかったこと

2021/09/16 即興詩「夢の持ち方」

2021/09/16 即興詩「夢の持ち方」

「夢」という言葉に
あまり期待しないほうがいい

夢はあるか
夢があれば乗り越えられる
夢があって羨ましいね
夢を持ち続けよう

いずれ死ぬことを
いつしか人は学び
終りがあることを知りながら
目の前のことに不平を言い
夢を持てといわれて初めて
取って付けたような夢を描き
自分のほんとうの欲求を直視せぬまま
夢に流されて生きる

夢という言葉で飾ってぼやかしているが
夢をきちんと追う人は
生きる現

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2021/09/14 即興詩「穴」

2021/09/14 即興詩「穴」

明かりが灯っていれば
気づいたであろう穴は
私の足に手をかけ
ゆっくりと引きずりこんでいった

すでに朦朧としていた意識は
なにが生じているかを読み取ることもなく
ただただ
奈落の底へ向かうことだけを
無意識に伝えていた

目を覚ますまで
僕は夢を見ていた
打つ手がない 絶望した夢
つい数時間前まで
希望や妄想にふけっていたくせに
その穴にやられてからは
失意の底にいた

穴よ 
穴よ 
穴よ

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2021/09/11 即興詩「beyond the pacific sky」

2021/09/11 即興詩「beyond the pacific sky」

今見えている空が
これまで一度たりとも
同じものになったことはない

はれのひ
あめのひ
ゆきのひ

かみなりのひ
たいふうのひ
かふんがおおいひ

こうじょうのけむりがたちこめるひ
ばくだんがおちたひ
だれかが しんだひ
地球は すべて見てきている

明日も同じ空を望むことは
地球と同じ目線に立てていない
ただ「平和な空」を
身勝手に期待して
ただの雨に腹を立てて

そうじゃない
なにがあっても

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2021/09/10 即興詩「スタンスの一例」

2021/09/10 即興詩「スタンスの一例」

明日のために
生きているわけではない
今を全うするために
生きる

明日の予定を立てるのも
今を生きた証
刹那主義とは 違う

大切だと思ったことを
全力でやる
曰く 五の力でどうにかなることも
十の力を注いで行う
余裕で勝つことに意味がある
ギリギリで勝つ結果主義に
命を全うすることはできない

死んだ昨日を
蘇らせている暇はない
生きているのは
常に今

————

最近、一度に食べる食事の量

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2021/09/08 即興詩「『流れるまま』の意味」

2021/09/08 即興詩「『流れるまま』の意味」

泣くんじゃない
その一言が
流れ出る感情をせき止めた

せき止められた水は
いずれタンクを破裂させる
行き場のない思いは
自分の体に亀裂を作る

身体と心は同義だ
バラバラに動くことはない
押し殺すことになれてしまったら
現代人みたいになってしまうんだ

生き生きと はつらつと
生きようとしていることが
今 そのように生きられないという事実を
物語る

そうじゃない
生き生き はつらつは
結果であ

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