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パブロフの犬

『パブロフの犬』という心理学の実験をご存知ですか?私は全く知りませんでした。心理学について実験から学んだ内容をご紹介します。

【パブロフの犬 実験でたどる心理学の歴史 アダム・ハート=デイヴィス】

人を解明する

歴史上、様々な心理学の実験が行われており、人の心理を科学的に人類は解き明かしてきました。本書では、その実験を時系列順に50個紹介しています。恐ろしい実験や面白い実験がたくさんあります。その中でも、そもそも本の名前である「パブロフの犬」という実験を簡単に説明したいと思います。

パブロフの犬

犬はエサを見ると唾液を垂らします。この時、エサの入った容器やエサを持ってくる人を見ると唾液を垂らし始めることにパブロフさんは気付きます。では、エサがなくてもエサ箱や人を見るだけで唾液を垂らすのだろうかと。

実験では、エサを与える数秒前からメトロノームを鳴らし始めます。それから、同じ条件でエサを与えることを3日間継続すると、犬はメトロノームが鳴り始めると唾液を垂らすようになったのです。

犬は生まれつき、エサを見ると唾液を垂らす「無条件反射」を持っています。これに対して、メトロノームの音を聞いて唾液を垂らすのは、「条件反射」と言います。この2つの違いは、結果に行き着くまでのプロセスが違うが、結果は同じになることを証明しています。

この「条件反射」というのは、犬だけじゃなく私達人間に常に起こっているということです。例えば、ご飯を食べた後、デザートを食べたくなるという現象です。これまで食後のデザートを毎食していた人が、ダイエットをしようとそのデザートを辞めようとします。ご飯を食べる前はデザートを食べないと思っていても、つい食後にデザートを食べてしまうという現象です。この場合、デザートにご飯を食べることを条件付けされているのです。

その他にも、レモンや梅干しを見ると唾液が出る現象や、電話が鳴ると急いで受話器を取るなど、犬だけでなく人も知らないうちに「パブロフの犬」状態になっているのです。

まとめ

人が人の行動・心理に興味を持ち、探求心から真相解明していくことは、とても大事なことだなーと思いました。実験により、解明された行動・心理は、現在様々な場所で使用されています。一人の探求心から解明されたことが、この世の中の人々を動かす大きな力となっているのです。日常のあらゆる事象に疑問を持ち、「何でだろう?」という習慣をもって日々過ごそうと思いました。

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