オンライン授業についての学生と教員の交流会が良かった話

新型コロナの影響でGW開けからオンライン授業が始まった大学も多い中、私の大学では、4月半ばから始まったオンライン授業。

ただ、教員も学生も未知な部分が多く、柔らかい表現でいうと、”試行錯誤が必要だな”と思う授業が始まりました・・・。

ただ、私の知っているオンライン授業の状況は、せいぜい私のうけている授業数個と、私の友人のものくらい。とりあえずまずは、実態を明確にする必要がある!そして、そっからこれからどうするかを考えていこう!!ということで、きびだんごは用意していなかったけど、桃太郎感覚でともだち誘って、オンライン授業についてのアンケート調査をしました。


で、アンケートを踏まえて、学生と教員で「どんな風にしていこうか」とまぁざっくりしたテーマで話す交流会を開催しました。

 イロイロ交流会自体のデザインなど、不安なところがあったのですが、参加者の方々に助けられて、本当にとても楽しい時間になりました…! 



考えることは「オンライン授業」?それとも「学び」?  

オンライン授業の情報を集めたり、人と話している中で、すごく曖昧になっているのが「どこまでの範囲」のことを考えるか。
もともとアンケートでは、まずは「大学での授業」での学びを充実させるために、ってことだったけど、、それだけじゃ考えられないんですよね。大きな意味での「学び」と切り離せない。
それは大学の学びが既に、学校教育と社会教育の中間にあると認識されているからかな、と思います。そして私自身、大学のキャンパス内の講義にあまりこだわりを感じていないからかもしれません。 

交流会ではとりあえず、「大学の授業での学び」という柱で、話を進めていきました。でもだんだんと大きな意味での学びっていう哲学的なところにシフトしていった気がしたんですよね。
例えば、オンライン授業になってから(それもレポート提出だけ)、

「これまで欠席・遅刻が多かったのが改善され、出席もできるし、文章を読んで設問に答える形式がこれまでの授業よりも身についている」

という学生がいます。文科省の大学設置基準で認められているオンライン授業形態では、実はレポート提出のみって含まれていないそうなのですが、現時点で8割のうちの大学生がその形態のものを受けている状況です。

この設置基準だけを見ると「この授業形態はだめだ!」ってなってしまうんですが、いやいや、それで恩恵受けている人もおるよ?って。そうやって、大学の授業の形態がフィットすることで、まず大学での学びが得られる+充実感から、さらなるQOLの向上になるんじゃないかなと(言葉が壮大ですが、語彙力がないので雰囲気を感じ取りください)。

 大学の学びって、学校教育法第八十三条では、「大学は、学術の中心として、広く知識を授けるとともに、深く専門の学芸を教授研究し、知的、道徳的及び応用的能力を展開させることを目的とする。」と書いてあるんです。別にハコの中で知識得なさい、って書いてない。ハコからの束縛が放たれたことによって、それ以外での“学習“が得られたら結果オーライじゃ?
多分私が指標にしたいのは、人生の豊かさの中に含まれる学びについてなんだなと思いました。

 求められるのは楽しさ  

じゃあ、ハコや授業にとらわれず学びをするには?
私はこのコロナ禍で、我ながら、イロイロな学びができているなぁと感じます。オンライン授業、ICT教育について興味を持ち始めたことによって、以前にもまして食いつくかのように情報集めるようになったし、実際に無料のコンテンツ使ってみて、広がった世界があります。

実際に、自分で知りたい!と思って行ったアンケート調査ではじめて、社会調査の授業で言っていたことが身を持って理解できるようになる。 

この学びって、どうやって生まれるのか。
ただ単に、大学から提供される授業が少なくなればいいってものでもない。多分そこには好奇心、楽しさ、わくわくが必要。
それらの誘発が、学校には求められるのではないかな。
それはアクティブ・ラーニングでなくても、未知の論説や考え方、知識を知ったときに、既存の自分の知識と結び付けらる、スキーマ化みたいな、おぉ!!となる瞬間、

そういう刺激がほしい。

そしてこれはオンライン、オフラインに限らず欲しい物で、
オンライン、オフラインをハイブリッドで行っていくことでより可能性が広げられるのではないかなと思いました。 

向き合って考えるだけで、充実する  

こんなそんなことを考えさせられる交流会だったのですが、実際、あーだこーだ、これがいい、あれがいいって言っても実際にやらなきゃ、授業自体は変わりません。
ただ、この交流会をやるだけでも、今後授業をうける上での姿勢とか、画面を通して見る講義資料、先生の言葉の受け取り方が変わってくるなと思いました。 

というのは、最近社会構成主義というものをちゃんと学習するようになって、めちゃくちゃ感化されているのです
(知った知識をすぐ使いたがる学生あるある…)。

こうやって、対話するだけで、私の「オンライン授業」って言葉の意味合い、背景、印象がどんどん変わっていく。
先生たちも創意工夫しているのがわかるし、割と学生がポジティブな意見を持っていることもわかる、「オンライン授業」というものに親しみが湧く、当事者意識が芽生える。

これは私に限らず、参加者の方々みなさんに言えそうなことだなとも交流会をしながら感じました(偉そうですが…。)  

先週見た、ハフライブの「家庭学習のこれから」

で「親御さんたちが『子どもの教育を学校に丸投げしていることがわかった。』という声があった」と言っていたんですよね。

ちょっとこれ、私も少し誤解をしそうになったのですが、
もっと、親が子どもの面倒をみなさい、読み書きそろばんのいろはを教えなさい、ということではなくて、、 

「子どもの“教育環境“がどうあるべきか、を考えるようになった」 

ということだそうです。 

これ、学生の立場にも置き換えられるなぁと。

改めて、コロナの影響で、突然オンライン授業という未知の世界に踏み込まれたことによって、どうなんだ!?何なんだ!?と考えるようになった。

そして、自分たちの学ぶ環境ってなんだ、って考えるようになった。

当事者意識を持ち始めて、はじめて、問題の解決策を模索するようになった。 

今回のアンケートにあった回答で、Wi-fi環境がない、PCが重い、レポートが多い等がありましたが、それらを解決する方法って実は溢れ転がっていて、そのTIPSに出会えるかどうかなのではないかなと思っています。

その場を提供してくれるのが対話。ある意味でピアサポートみたいな場にもなるのかな。
でもじゃあ、その場をどうやってデザインして、どう多く人に触れてもらえるかが、大きな課題となるのですが…。  

そういう面に関して、今回は本当に参加者の方に救われたような気がします…。


(大学でZoomの脆弱性が指摘されたので、今回はTeams。Teamsはコメントに反応ボタンがあるのでそれがまた参加しやすい感があったなぁ。)
(ブレイクアウトも、新しい会議つくればできたし。)
(先生がフラットにいてくれるのがありがたい、学生ももっとフラットになれれば…?ただこれに関しては様子見だな笑)
(教員、学生ともに、学部はいろいろいたほうが面白い。)
(学外の人もいたらもっと面白い?)

イロイロ考えます。

 ぼわっと世界が広がる感覚です。

もっともっと広げていきたい。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?