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2019年3月の記事一覧

歩道を疾走する自転車の話

あくまで、わたしが憎むのは「疾走」である。いろいろな事情があるだろうから、歩道を自転車が…

森 信太郎
5年前
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『スピリチュアルジャパン』の話

3月21日、あるドキュメンタリー番組がNHK BS1で放送された。『スピリチュアルジャパン なぜ男…

森 信太郎
5年前
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友だちを家に連れてくる話

小学生の頃、毎日と言っていいほど友だちを自宅に連れてきていた。人気者だった、というのとは…

森 信太郎
5年前
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全国大会の垂れ幕の話

家の近くに時間貸しの駐車場があり、その隣に四階建てくらいの茶色いビルが建っている。四階建…

森 信太郎
5年前
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羽根つき餃子が刺さる話

ちょうど一週間後の4月1日、「平成」の次の新元号が発表される。(天皇やカレンダー以外には)何…

森 信太郎
5年前
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細心の注意の話

男になんて生まれたくなかった、と毎晩思う。浴槽に入るとき、または浴槽から出るとき、「ここ…

森 信太郎
5年前
13

ドッジボールの話

そもそもドッジボールの「ドッジ」は、「ひらりと身をかわす」といった意味である(『リーダーズ英和辞典』より)。 事実は事実だからどうしようもないが、どうも納得がいかない。かわしているだけでは試合に勝てないというのもあるが、運動神経のいい人にとっては、「ドッジ」は「ぶつける」イメージだろう。そして、わたしのような人間にとっては、それは「ぶつけられる」なのだ。 生まれて初めてドッジボールというものをやらされたのは、小学生の頃だったはずだ。おそらく当時のわたしは、「こんなもの、運

溶けていく「ごちそうさま」の話

飲食店で店員を呼ぶとき、自分の声が店員に届きにくいということは以前に書いた。スコーンと通…

森 信太郎
5年前
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卒業式での告白の話

卒業式での甘い思い出がない。卒業式で告白をしたことも、されたことも一度もない。好きな人が…

森 信太郎
5年前
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作者急病のため休載の話

いつもは11時にnoteのページを開き、「今日は何を書こうかな……」と考え、正午が迫るにつれて…

森 信太郎
5年前
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鼻血の手術の話

小学生くらいまで、わたしは頻繁に鼻血を出していた。もちろん出したくて出していたわけではな…

森 信太郎
5年前
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花粉症デビューの話

昨日、日本で一番偏差値の高い大学のキャンパスに散歩に行った。仮に「T大」としておくが(隠せ…

森 信太郎
5年前
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豆腐と歯ブラシの話

豆腐と歯ブラシは固いほうが好きだ。お酒はぬるめの燗がいいとは思わないが(緑茶ハイが好きだ…

森 信太郎
5年前
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卒業式の帰るタイミングの話

最初に断っておくが、卒業式で泣いたことはない(涙をとっておきたかったわけではない)。中学高校と制服が学ランで、軍事国家の閣僚が着る服みたいにがっしりしたサイズを着用していたものの、第二ボタンをねだられたこともない。本当に高官だと思われていたのかもしれない。 いままで小学校、中学校、高校、大学と順調に「卒業」してきたわけだが、順調すぎたからなのか、卒業式自体には特に思い出がない。各学生生活の穏やかなハッピーエンド(またはエピローグ)として、普通に過ごして普通に帰ってきただけだ