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BOOK REVIEW vol.035 ありがとう ママにあえたよ

今回のブックレビューは、 いしかわさとみさんの『ありがとう  ママにあえたよ』です!

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『ありがとう ママにあえたよ』は、前回ブックレビューを書かせていただいた『マエストロにゃーにゃのねこじゃらし』の主人公“にゃーにゃ”が、赤ちゃんとして誕生する時のエピソードが描かれています。


さとみさんの絵とお話は
いつだってあたたかくて優しい。
日常のあれやこれやによって
いつの間にか
固くなってしまった心を
ふわふわの状態に戻してくれる
そんな力があるように思うのです。

1ページ1ページを
隅から隅まで
じっくりと味わいながら読み進めると
さまざまな発見があります。

絵の中に隠された(?)
さとみさんのユーモアに触れるたびに
心がほっこりと癒され
できればこのまま
この優しい世界観に
浸っていたいなと思ってしまう
そんな一冊です。

そして、
にゃーにゃの
誕生秘話を読みながら
ふと思い出したのは
幼い頃の私が
毎日のように考えていたこと。

「どうして私は生まれてきたの」
「なんで私は、この家に、この両親の元に生まれたの」
「なんで?」
「どうして?」

他のことはあまり気にならないのに
自分が生まれてきたことの意味
この家に生まれ
この名前が与えられた理由については
常に気になっていました。

その答えはどこにあるのか…
考えても考えても
さっぱり分からなかった。
親に聞いても
ちっとも相手にされず

「きっと神さましか知らないんだろうな」

子供心にそう感じていました。

この絵本の中には
“ネコがみさま”という神さまが登場します。
ネコがみさまは
雲の上で赤ちゃんとして生まれる魂を
次々に地上へと送り出しているのです。

ほら、みてごらん。きみのすむまちだよ。いいかい
つぎはきみのばんだよ。さむいふゆうまれのこになるんだよ
きみはこれから にゃーにゃというなまえになるだろう
みんなたのしみにしているんだよ

『ありがとう ママにあえたよ』より引用

私たちが生まれる時も
ネコがみさまのような方から
送り出してもらえたのでしょうか。
もしもそうだとしたなら
色々と質問したかったな…(笑)

大人になった今では
「なんで?」
「どうして?」
という疑問は
ずいぶんと解消されてきたけれど

いくつになっても
人が生まれるということ
みんな何かしらのお役目を持って
生きているということが
とても神秘的なことに
思えて仕方ないのです。

ポンポコ オナカノ カアサン マッテル
ポンポコ オナカダ イマスグ イクノダ

『ありがとう ママにあえたよ』より引用

にゃーにゃ
ママに会えてよかったね。
優しい家族の元に
生まれることができて良かったね。


生きているなかで出会う
人とのご縁もとても不思議。

つい先日
ひとつの命の終わりに
立ち会いました。

そんなタイミングで
こちらの絵本を読んでいたので
いのちの誕生
いのちの不思議について
より一層しみじみと
心で感じ入ることができました。

いのちはめぐり
またどこかで生まれ
そして出会える。

その時を信じて…
心の中で
「またね」と言って
お別れをすることができました。

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