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BOOK REVIEW vol.034 マエストロにゃーにゃのねこじゃらし

今回のブックレビューは、 いしかわさとみさんの『マエストロにゃーにゃのねこじゃらし』です!


歌をうたうことが好きで
ダンスが好きな“にゃーにゃ”の絵本。
優しい言葉と絵と色づかいに
心がほっこり癒されます。

こちらの絵本との出会いは
にゃーにゃの生みの親でもある
絵本作家のいしかわさとみさんの個展会場。
絵本に興味をもつ私に
さとみさんがにゃーにゃの絵本を
目の前で読んでくださった。

久しぶりに触れた“絵本の世界”。
そのあたたかくて豊かな世界観と
さとみさんの柔らかな声に
胸の中が癒しで満タンになり
うるうるうるうる
思わず涙してしまった私。
(最近、涙腺ゆるみっぱなし…)

自宅でにゃーにゃの絵本を読むときは
部屋に流れる音楽をいったん止めて
あたたかいお茶を用意して
ソファに座って
落ち着いた心で向き合いたくなる。

1ページに描かれている絵を
こんなにじっくりと
味わいながら読むのっていつぶりだろう?

こどもの頃は絵本が好きで
本の挿絵を見るのが好きで
どんなに小さな絵でも
細かいところまで見逃さないように
じっくりと観察して
文章に書かれていないことも
想像して楽しんでいた。

幼い頃に感じていた
わくわくするような気持ちを
『マエストロにゃーにゃのねこじゃらし』
は思い出させてくれました。

にゃーにゃの表情やしぐさ
ねこじゃらしのふわふわ感
洋服の色や質感
空を飛ぶ鳥の視線
かえるや虫、ねこたちの表情の変化
てづくり楽器の特徴
ティンパニーを叩くねこのしっぽ
お月さまの光
花びらの一枚一枚の色の違い

1枚の絵の中に描かれた
にゃーにゃの世界。
その世界の中をよくよく見てみると
さらに小さな世界が見えてくる。

そして読み終えたあと
とても優しくて
清々しい気持ちになるのは
絵本に登場するみんなが
心をひとつにして
とても楽しそうだったから。

自分の心に正直に
自分の心が喜ぶことをしよう。
一緒に楽しみたい仲間がいるなら
ひねくれず素直に繋がってみよう。

大人になるにつれ
いつのまにか
自分の心を少しずつ
ごまかすようになり
周りの誰かに合わせていました。

にゃーにゃが見せてくれた世界を
忘れずに、大切にしたいと思います。

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