見出し画像

BOOK REVIEW vol.040 眠れないあなたに-おだやかな心をつくる処方箋-

今回のブックレビューは、 松浦弥太郎さんの『眠れないあなたに-おだやかな心をつくる処方箋-』です!

お正月明けのある日、梅田の本屋さんに立ち寄りました。お目当ての本があったのですが、いくら探してもその本は見つからないのです(“在庫あり”だったのですが…)。「どうしようかなぁ」と顔をあげた時、目の前に陳列されていたのが、今回の『眠れないあなたに-おだやかな心をつくる処方箋-』でした。

表紙にはゆるめのタッチで描かれたクマのイラスト。可愛さに心がゆるみます。結局、お目当ての本は見つからなかったけど、直感で「今日はこの本にしよう」と、こちらの本を胸に抱いてレジへと向かったのです。

眠れないのも不安なのも…きっと、私ひとりじゃない。

著者の松浦弥太郎さんの文章は初めて読みましたが、とても丁寧な語り口で、心に直接語りかけてもらえているかのように静かに響いてきました。本そのものから伝わるバイブスも優しく、文章を読んでいるうちに不思議と感情の波が静まっていきます。

こちらの本には、“眠れない人”に向けて、松浦さんご自身の経験から得られた“眠るための方法”が記されています。私もどちらかと言えば眠れないタイプですが、“眠れる・眠れない”に関わらず、心をリラックスさせたい方におすすめの一冊です。眠るために必要なことは、おだやかな心をつくること。こちらの本には、松浦さんの丁寧な言葉で、心のリラックス方法が綴られています。

それは、誰もが、眠れない夜もあること。自分一人が眠れないのではないこと。
みんな、眠れない。眠れないなりに工夫をして、朝を迎えている。
それを知り、僕は、一人じゃないと胸をなでおろしたのです。

『眠れないあなたに-おだやかな心をつくる処方箋-』より引用

眠れない夜がやって来ると、私自身も「眠れないのはこの世の中で自分一人だけかも!」と焦ってしまい、余計に眠れなくなることがよくあります(苦笑)でも眠れない人はきっと大勢いて、みんなそれぞれ、その夜を乗り越えて朝を迎えている。そう思うと「私一人じゃないんだな」と気持ちが少し楽になります。

不眠に限らず、心が不安になり、ざわざわと揺れ動く時も「そう感じているのは、私一人じゃない」と思い直すことができます。電車で隣りに座る人、道ですれ違う人だって、きっと毎日いろんな不安を抱えているし、それらを乗り越えて日々を生きている。「私もあなたも一人じゃない」・・・あらためてその視点に気付いた時、ほっと心から安堵できたような気がします。

さまざまなことが起こり、心が不安になりやすい時だからこそ、今このタイミングでこちらの本を読めて良かった。心をぎゅうっと縛っている紐を少しずつゆるめてくれるような松浦さんの言葉は、本当に“処方箋”のようでした。日々眠れず、つらさを感じている方、心がちょっとお疲れ気味だなという方にも、ぜひおすすめしたい一冊です。

この記事が参加している募集

#眠れない夜に

69,357件

#わたしの本棚

18,149件

サポートいただけると、とっても嬉しいです☺️いただいたサポートは、書籍の購入費に使わせていただきます📚✨