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真面目な人ほど怪我をする?

スポーツをしていると多くの人が怪我をしたり
痛みを感じることがあるかと思います。
多くの場合、オーバーユース(使いすぎ)によって慢性的に痛みを訴えることが多いのですが
競泳やサッカー、バレーボールなどでトレーナーサポートをした経験から
良かれと思ってやっているケアによって痛みが出ている可能性もゼロではないことを体感しました。
今回はストレッチを真面目に行う人ほど痛みが出ているシーンについてお伝えします。

ストレッチを行う注意点

これは競技の違いや、チームレベルにもよりますが
ある程度強いチームであればトレーナーがいて定期的にサポートしていただける機会が増えます。
トレーナーの専門分野にもよりますが
痛みがある場合など身体を診てもらうことになります。
・身体の状態や動きのチェックをして
・身体の硬いところや気になるところを施術して
・エクササイズ指導で繰り返さないように伝える
多くの場合、この3ステップで対応することがほとんどでしょう。
これ自体に問題はないのですが。
エクササイズ指導でストレッチを指導する場合に注意点があります。
それは、局所的なストレッチはバランスが崩れるか何かで痛みを発症しやすくなる傾向にあると言うこと。

どこかに痛みがある場合
ほとんどのトレーナーは原因探しを始めます。
そして、多くの場合は筋力不足か可動性不足、筋肉の硬さと判断をし施術・エクササイズへと繋げます。
これを否定することはありませんが
特に競泳をサポートしていたときに感じたのですが
「〜が硬いから」でストレッチを行うことはかなり危険であると考えます。
筋肉の状態はそれ自体の硬さがあることももちろんありますが
硬くなる要因が存在します。
それは、例えば関節の状態なのか、他の筋肉とのバランスなのか、使いすぎなのかどうなのかはその人によって違います。
それを「硬いから」で片付けるのは少し無理がある。
しかし、危険なのはそこではなく
むしろ行う選手側の問題。

競泳のように個人競技を行っている人は比較的真面目にコツコツ取り組む選手が多い印象があります。
もちろんすごく良いことなのですが
必要だと言われたことを、真面目にとにかくやり続ける選手が多かったりします。
継続して素晴らしいこと。と感じるかもしれません。
継続は素晴らしいことなのは間違いなのですが、、、
人の身体は全体のバランスを取るように緻密に動きをコントロールしています。
こう動けば、ここはそれに反応してこう動く、さらにここは、、、と言うように流れて動いています。
例えば、ここに局所のストレッチが入ったらどうなるでしょうか?
クールダウンで行ったり、少し硬いところ動かす程度であれば大きな問題はありません。
しかし、真面目な選手ほど、練習前にしっかり準備をします。
ここがかなり怖いところなのです。

人間が学習すること

人間はかなりレベルの高い知能を持ち合わせます。
みなさん、当たり前ですが自分の経験を元に判断していることありませんか?
人は体感したことは経験となり脳が覚えます。
これは身体を動かすことも同じこと。
厳密には使ってる脳が違うかもしれませんが
例えば、筋トレでベンチプレスを60キロを10回したら
60キロを10回をやる動きを身につけます。
筋肉の発達により楽にできるようになることもありますが
それだけではなく、その動きを覚えることで楽さを覚えるのです。
この考え、ストレッチでも同じです。

一般的に競泳の場合、肩周りや腰周りの筋肉が張りやすく、ケアされやすい部位でもあります。
肩のインナーマッスル付近であったり、腰を捻るようなストレッチを指導します。
もちろん重要なことであるのは言うまでもないです。
ただ、先ほども書いたように、人はやったことを覚える生き物なので
ストレッチでやったことを覚えます。
もっというと、例えば肩のインナーマッスルのストレッチをしたとすると
そこの部分の意識が強くなり、そこを勝手に動かそうとします。
本来スポーツというのは全身が連動して、複合的に動くものなのですが
1つの部分の意識が強くなることでその連動が崩れます。
そんな選手は、多くの場合
・どこか別のところに負担がかかる
・痛みがそんなに変わらない
・力が入りにくくなった
・なんか動きが変わった気がする  などなど
そんな意見をよく聞きました。
ストレッチは便利なものではあるものの
万能のものではないということです。

では、どうしたら良いのか?
まずはもちろん指導する側と選手の会話をしっかりすることは必須。
では指導された選手はどうするかというと
筋肉をケアするストレッチの場合
・一度に行う時間を短くする
・ストレッチをした後に、少しでも良いので刺激を入れる
・練習直前の時間から少し空けて行う
などを考慮して行うと良いでしょう。
言われてることを信じたらダメです。ということは一切ないので
うまく組み合わせることで、ストレッチの効果をより良いものにできることを理解しておいてください。

いかがでしたでしょうか?
今回は、良いとされてることが意外と身体に不都合を生んでしまっている可能性をお伝えしました。
やることが良くないのでなく
やり方をうまくやれば効果的なものになることを理解しておいてくださいね。

お読みいただきありがとうございました。

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