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傲慢と善良、読了📖

 人は見た目によらないとか、どんな人にも優しくとか昔からの言われてることだし、今はダイバーシティを尊重する時代。   大人の管理のもと、そういういい子であれと育てられ、失敗が少ない、というか失敗がないまま大人になった。
 だから、結婚でも失敗したくない。急に自分で相手を選ばなければならなくなったとき、失敗のない小さな世界で構築された小さな成功体験からのプライドが邪魔をして、自分のことは棚にあげて相手を値踏みしてしまう。
 誰にでも大なり小なり当てはまる状況ではないか。その値踏みをするときの気持ちをこんなに赤裸々に言語化されると、胸が痛い。自己評価は低くて外面は謙虚で善良なのに、自己愛が強いから内面は極めて傲慢だ。
 「あら?やだ。今の若い人だぢって、自分が恋愛してっかどうかも人に言われなぎゃわがんねぇの?」石母田おばあちゃんの言葉がささる。
 自分の意志で選ぶってどういうことだろう?忖度なしに自分の気持ちを理解して自分で決めるとは?自分の価値観って?それを考えるための一冊。
 

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