ニホンオオカミがいれば、日本の森はもっと豊かだったかもしれない。
みなさん、推しはいますか?
わたしは、います。
わたしは、今27歳なのですが、高校生の頃から、K-POPが好きで好きで、今でもしっかりオタクをしています。
(もう10年以上経っているのは恐ろしすぎる。)
その話は置いといて、、、
今回は、わたしの動物界の推しの話をさせてください。
サムネイルにもなっている、オオカミさんです。
強さが滲み出つつ、どこか優しそうな美しい顔。
家族を大事にする情に熱い性格。
実物でも、写真でも、なぜか見るとドキドキするんですよね。
オオカミを知ったきっかけは、『もののけ姫』。
当時2.3歳だったので内容自体は、微塵も理解していなかったのですが、とにかく、あのモロに惚れ込んだわけです。
わたし、はじめての一目惚れです。
そこからわたしは、モロのそばにいるサンになりたくて。
わたしもオオカミに育てられた娘になりたくて。
噛み砕いたジャーキーをアシタカ扮する母に、何度も何度も口移しをし、アシタカ(母)を抱きかかえては、「人間くさい」という言葉を発していました。
(今考えれば、いくら愛する娘でも、噛み砕いたジャーキーは食べたくない。母は偉大。)
そんなわたしの推しですが、もう日本には、野生で存在していません。
明治時代に、人間が滅ぼしてしまったという説が濃厚です。
幼いながらに、この事実に落胆したのを覚えています。
なんで、こんな話をしているかというと、森の勉強をせっせとしているときに、わたしの森の師匠が書いた、『オオカミがいないと、なぜウサギが滅びるのか』という本を発見したからです。
わたしはこの本で、オオカミを滅ぼしてしまったことで、日本の森の生態系が大きく傾いていることを知りました。
(そして、森の師匠、森や水の話だけでは飽き足らず、生物についての本まで出してるんだ。すごいなぁ。)
今回は、わたしの推し、オオカミが滅びると、なぜ生態系が傾くのか、わたしのヘタな絵と共にお送りします。
推しの絶滅が生態系を揺るがす
日本の森には、草木・シカ・うさぎ・鳥・昆虫・熊・タカなど、さまざまないのちが暮らしています。
それらのいのちを見ていくと、必ずピラミッド型になるんです。
こちら、森の生態系ピラミッドです。
(こちらがわたしが描いた絵です。かわいくなくて、すみません!)
草木を育てる土壌があり、その草木を食べる植食動物がいて、そしてその植食動物を食べる肉食動物がいる。
「食物連鎖」というやつです。
食べられる側はその分、数も多くなるのでピラミッド型になります。
たとえば、虫が大量発生して、草が食い尽くされそうになっても、どこからか鳥がやってきて、虫たちを食べ、また虫の数がちょうど良くなれば、鳥たちはどこかへ去っていく。
こんなふうに、絶妙なバランスで生態系は保たれ、ひとつとしてムダがありません。
ただ、そのバランスも、わたしの推しが絶滅したことで、大きく傾いています。
どういうことかというと、じゃん。
また、わたしの絵です。
オオカミは、小動物や子鹿、弱った鹿などを食べて生きています。
そして、シカやウサギは草木を食べます。
きちんとバランスの取れた生態系です。
しかし、オオカミがいない世界はこうです。
なんと、誰もシカを食べません。
すると、どうなるか。
ただでさえ、繁殖力のあるシカは、
「おっと、誰にも食べられないぞー!増えるぞー!」
といった具合に、増え続けます。
増えすぎたシカ全員で、とにかく草や樹の皮を食べる。
食べて、食べて、食べ尽くす。
そうすると、植物はなくなり、植物を糧に生きているウサギなどの小動物や微生物、虫などがそこで生きられなくなってしまうのです。
これが、森の師匠の本のタイトル『オオカミがいないと、なぜウサギが滅びるのか』のざっくりとした答えです。
そして今、各地でこの増えすぎたシカは大問題になっています。
草木がなくなり、動物がいなくなり、やがて森は枯れてしまうからです。
森が枯れてしまえば、サントリーにとって生命線とも言える水も涸れてしまうため、もちろんサントリーでも、この増えすぎたシカたちと向き合っています。
気になる方は、こちらをどうぞ。
オオカミを滅ぼすという人間の行動が、生態系のバランスを崩したんです。
やっぱり、わたしの推しの存在は尊かったんだ・・・。
生物多様性は地球全体の課題
でもでも、自然界は絶妙なバランスを保っているなら、放っておけばまた元に戻るんじゃないの?
そう思いますよね。
ですが、ダメなんです。
絶滅させたり、多様性に大きな偏りを故意に持たせたりしてしまうと、さすがの自然界もどうにもできないのです。
この生物多様性の崩壊は、森や日本だけの問題ではありません。
世界中の森や海で、現在100万種が絶滅の危機に瀕しているんです。
もう自然治癒できないほどに、近年ずっと生態系はボロボロの状態なんだと、恐ろしくなります。
だからこそ、SDGsで「海や陸の豊かさを守ろう!」と叫ばれているんですね。
さらに、ご存知の方もいるかもしれませんが、実は、2021年10月に「生物多様性条約第15回締約会議」がオンラインで開かれました。
何かというと、これから生物多様性をどう守っていくかを決める国際会議です。
そこで、今回は、「30by30(サーティー・バイ・サーティ)=2030年までに陸域・海域の30%以上を自然環境エリアとして保全する」という目標が提案されました。
これからさらに企業は、生物多様性に考慮した製品を生み出していく必要があると思います。
そして、わたしたち消費者は、直接的にできることは少ないかもしれません。
ですが、この問題を少しでも知り、生物多様性を考慮した製品を選ぶことはできます。
選ぶことで、間接的にでも生物多様性の問題と向き合うことができるのです。
「サントリー 天然水の森」は、この「30by30」を牽引する企業のひとつになるのかも、と森の師匠を熱量を見ていると感じます。
わたしは、わたしで、今できることをやっていこうと思います。
みなさんも、生物多様性に考慮した商品や取り組みと出会ったりしたら、ぜひ教えてください。
水を育む森を守るために、生物多様性の問題は無視できない。
「水と生きる」という言葉が含む意味の広さに圧倒されます。
オオカミのように、生態系においてピラミッドのトップにいる動物を守ることは大切です。
サントリーでは、今トップに君臨しているワシ・タカが子育てできるように支援しています。
今回も盛りだくさんになってしまいました。
最後まで見てくださった、あなた。
明日、あなたにいいことがありますように。
ありがとうございました。