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【就職の悩み】入社前と入社後のギャップが不安

▼大学生からの質問
就職する会社を知ろう、相手のことをよく知ろうと言うけれども、私が日頃思っているのは、結局知ったところで入ってみたら全然違うこともよくあるのが気になる。私はアルバイトでそういう経験がよくあるので就職もそうなんじゃないかと思ってしまう。

確かにその通りだと思います。

「知ったところで、入ってみたら全然違う」

これは、恋愛とか、結婚とか、あるいは友達関係だって同じだと思う。
ただね。
僕はいつも思うんだけど、僕たちは「思い込み」とか「決めつけ」で物事を見てしまいがちだって。
「知る」っていうことは、思い込みとか決めつけを排除し、「事実」をきちんと見た上でその事実の集積を眺めながら、自分なりの「仮説」を立てるということにすぎません。

だから、いくら頑張って「知ろう」としても、すべてを知ることなどできません。自分で立てた「仮説」をもとに、「本当にそうかなー?」と疑問を持ちながら、さらに事実を積み重ねていく中で、「やっぱりそうなのかもしれない」とか、「もしかしたら違っているのかもしれない」とか、自分の認識を更新し続けることで、さらに深く知ることに繋がっていく。誰かや何かを理解するということは、そんな長い旅のようなものだと考えた方がいいと思います。何事も「仮説」。

つまり「かもしれない」という気持ちを持ち続けることが大切だと思います。

だからもしも、自分が知ったことと違うよー!という状況に直面した時には、「自分の仮説と、何がどのようにずれていたんだろう?」と検証してみることが重要です。
そうして、そんな「仮説→ズレ→再検証→再仮説」を繰り返しているうちに、あなたの仮説の「精度」は必ず上がっていくはずです。
あまりに大きなズレに傷ついてしまったり、ショックを受けてしまうこともあると思います。
でも、「かもしれない」思考を続けていくことで、必ず仮説の精度は向上します。これは、成熟した大人になっていくために必要不可欠な思考訓練です。だから、大丈夫です。認識のズレを楽しもう!という程度に考えてみてください。知ること、知ろうとすることの面白みを感じることができると思います!

余談ですが、サイエンスライターの竹内薫さんが書いている「99.9%は仮説」という本があります。この本によると、世の中の物事は、99.9%仮説だと考えることが大事だということです。
飛行機だってロケットだって、「多分、この理論でいくと飛ぶに違いない」という仮説で飛んでいるということです。ちょっと怖いですけどね(笑)


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https://3rd-stage.jp/books/

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