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みんなのセンスから抜け出し、自分のセンスに気づく旅に出かけよう

sense(センス)
感覚(機能)、(漠然とした)感じ、気持ち、感じ、意識、(美・方向などに対する本能的な)センス、勘、判断能力、(知的・道徳的な)感覚、観念

センスが良いね!センスがあるね!と言われると、センスって特別な才能だったり、感性や美的センスがある、というように思えるし、実際にそのように考えている人は多いように思います。

実際、お花のデザインの仕事をしていると、お花の仕事にはセンスが要りますよねって言われることが多いです。

ただ、僕はその【センスが良い】という言葉がいよいよ通用しなくなる、或いは、意味合いが薄くなっていくような気がしています。

感性や個性が多様化していく中で、【センスが良い】というものも、人によってはそう思われるかもしれませんが、違う感性を持つ人にとっては、同じように感じてもらえないだろうし、よりその傾向が大きくなっていく中で、【センス】を才能のように扱うということに無理が出てくるのではないか、そのように思うのです。

センスが良いって何?

センスには、確かに美的感覚も含まれてはいますが、そもそも【感覚】や【感性】そのものなわけです。自分が美しいと思うもの、自分が可愛いと思い、怖いと思い、嫌だと思うこと全てに感情を持ち、その感情の基点になるものが【感覚】であり、センスだと僕は考えています。

そういう点で言うと、センスとは、美的な感性に限定して言うのであれば、自分が【何に触れて美しいと思うのか】 それに気づくことです。

センスという才能があるのではなく、自分が感じる美しいものが何かのかということに意識的に、かつ、具体的に認識することこそが【センスが良い】という状態の第一歩だとも考えられます。

そして、その自分のセンスをアウトプットして、服装でも良いですし、花でも良いですし、絵や詩、歌、陶芸などの工芸でも、何でも良いので他人のセンスに触れるような何かを生み出すことができるようになると、一般的に【センスが良い】状態になっていきます。

センスが良いとは、自分と同じセンスの人に共感し、共感されること

自分が美しいと思うモノを感じると、自分にとってそのモノにセンスを感じ、作った人にセンスが良いと感じます。そのような点で言うと、センスという界隈は自動的に自分が持つ美的感覚と同じような感覚を持った人たちの集まりになるでしょう。

思い返してみてください。
自分が好きなものを好きな人は、割と同じような属性なことが多いはずです。同じ音楽が好き、同じ服装が好き、同じ〇〇が好きな人たちはおのずと共通点が多くなると共に、その共通点を基礎により仲良くなっていきます。

ということであれば、センスは才能的なものではなく、自分の中に存在していて、その自分の中にある美しいと思う感覚により深く耳を傾け、それを言語化し、或いはカタチ化することができるようになれば、開花するのかもしれません。

自分のセンスに気づく旅に出よう

では、どのように自分が美しいと思えるモノやコトと出会うことができるのでしょうか。

それは、非常に簡単なことです。

それは、自分ルールを設定し、行動することです。

【自分が体験したことがないことを体験し、耳を傾け】

ことをルール化し、繰り返し続けるということです。なぜ繰り返し続ける必要があるのかについては、自分の感覚は年を重ね、経験を重ねるごとに変わっていくことがあるからです。常に自分の中にある感覚(センス)と対話し続け、そのセンスを更新し続けることが重要なのです。

その新しい体験は、食べたことが無いものを食べたり、飲んだりすることや、通ったことが無い道を通ること、経験のないスポーツをしてみたり、音楽活動や作詞をする、ポエムや俳句を書く、ゲームをする、いつもと違うアウトドアをする、海外に行くなど、どのようなことでも良いので、自分が体験したことがないことを体験し、その体験したことによる感覚に耳を澄ませ、自分がどのような感情を持ったのかについて振り返ることが重要です。

私は、美術館に通い、寺社仏閣を訪ね、時間を取ることができれば海外旅行へ行き、通ったことが無い道を通り、経験したことがないことを経験しようと、日常の中でも色々と実験をしています。そのようなことを通じて、自分が感じたことがない感情と向き合い、美しいと思う新しい発見を見つけ、自分の中にあるセンスを更新し続けています。

答えはきっと自分の中にある

センスが良いよねっていう評価はほとんどの場合、人から評価されるものでありますが、そのためにできることはその人が思うセンスに合わせることではありませんし、そのようなことはほとんど無理です。

自分は自分であり、他人は他人である限り、私は相手が持つ感情を知りうることができないからです。

なので、自分が何をもって美しいと思うのかに気づき、それを自分の手を持って再現し、自分と同じセンスを持つ誰かと出会った時のために、そのセンスとより深い付き合いをしていきたいと思っています。

つまり、センスとは自分だけのものであり、自分の中に答えがあるということです。それが所謂【個性】なのだと思います。個性を持ちなさい!と言われても、【どうすればいいのかわからない。】という人が多いのは、自分がどのような時に、何を感じるのかという新しい経験が少ないということや、その経験から感じる感情に対して必要性を感じていないからだと考えています。

だからこそ、意識的に新しい経験をする必要があります。

だからこそ、センスを見つける旅に出かけましょう!

僕はいつまでもその旅をし続けて生きていきたいです。


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