宇多田ヒカルさんの創作過程と表現
宇多田ヒカルという人はある時期から
よく聴く→宇多田さん自身に興味→
彼女の生き方や考え方に刺激を受ける
という順に彼女の放つ言葉や存在感、紡ぎだす歌
どれをとっても響く。
プロフェッショナルだ。
随分年下なのに私よりも深く人生の知恵を持っているかのよう。
そんな彼女がデビュー25周年というので
最近テレビに出ることがまた増えててそれを見ていたら
曲をどうやって作っているのかという話になり
彼女は
100%曲のほうが先
歌詞はあとから音にあわせていく
その言葉を探すのに非常に苦労する
だんだん全体がみえてきて (ミネストローネなどの例えを)
自分が言いたかったことがわかってくる
という過程である。
他のミュージシャンはもしかしたら
こういうことを主張したいという言葉が先にあって
曲が後からということがあるかもしれない。
しかしユーミンもたしか同じような感じだったなと
ネット上で探したらどこかの対談で
彼女も曲のほうが先にきて、歌詞に四苦八苦するらしい。
しかしこうも言われてた。
「曲の中に歌詞の情報があるんだと思う」
「人にわかる言葉におとしこむのが大変で、詞は悶絶しますけどね。
でも、出来た時は、ものすごいカタルシス、快感があります。」
その対談はこちら
宇多田さんは曲作りは釣りみたいだという。
言葉を無理にあてはめるのではなく
出てくるのを待つような感じ。
脳ではこういう感じじゃないかな。
右脳で音をキャッチする。
左脳の引き出しにある言語から
右脳がイエスという言葉だけを拾ってくる。
創造的な作業は必ず最初に
イメージがあって
それを人に伝えるには共通言語を使わなくてはいけない。
画家はイメージのまま伝えられるから
まだいいのかもしれないけど
それを伝えるための画力は必要だ。
伝える手段をどれだけ扱えるのかが
プロなんだと思う。
そこは職人なんだ。
よく伝えられるように訓練していく。
アーティストはそれだけでなく
自分をいつわらずに生きてそれを表現しなくては
伝わらない。
伝わるというのは技術だけでなく
自分が本当に伝えたいことに自分が届いているかどうかだ。
そこに届いていないと本人もしっくりこないし
伝えることはできない。
そうした姿をみて私もまた刺激になる。
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