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PMS対策:生理前の不調を軽くする対処法4選

生理前なると、イライラしやすくなったり、落ち込みやすかったり、食欲が増える、なんてことありませんか?

それ、女性ホルモンの影響です。

個人的な程度の差はあれ、生理前は、肉体的にも、メンタル的にも不調を感じやすい時期になります。

月経サイクルの中で、生理前に不調を感じる女性や、生理前特有の症状であるPMSで悩んでいる女性はとても多いです。

生理がある年齢のうちは、女性にとって毎月やってくる生理前の調子がよくない時期。生理の2〜3日前から調子が下がるという人は多く、長い人では、生理が始まる10日ほど前から不調の症状が出たりします。

私たち女性にとって、生理前という調子がイマイチな時期に、できるだけ不快を軽くし、調子を整えることが、暮らしの質を高めるためにとても重要です。

この記事では、産婦人科医の先生から直接教わった生理の仕組みに基づいて、私が生理前の調子を整えるのに効果的だと実感している4つの対処法をお伝えしていきます。

あなたが、生理前という繊細な時期を乗りきるためのヒントを得ることができたら、嬉しく思います。

今回は、特に、生理前の症状の中で、メンタル面の不調と食欲増加についての対処法をお届けします。


生理前という繊細な時期の捉え方

はじめに、生理前という調子がよくない時期を、どう捉えれば、気持ちが少しでも軽くなるのか、という話からはじめさせてください。

冒頭でもお伝えしたように、生理前にイライラしたり、落ち込みやすいというのは女性ホルモンの影響です。

排卵後、女性ホルモンのエストロゲンの分泌量が減少すると、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンが急激に低下し、ネガティブな気持ちになりやすくなります。
また、排卵後生理前に分泌量が増えるプロゲステロンの影響によっても、イライラしたり落ち込みやすい、ということがわかっています。


このように、女性ホルモンの影響により、生理前は、ネガティブな気分になりやすいのです。

言い換えると、生理前にイライラしたり、気分が落ち込みやすいというのは、月経サイクルの中で、女性ホルモンがしっかり働いているということでもあります。

この時期に大切なのは、出来るだけ、自分がイライラしないように、ネガティブになりすぎないよう、生理前を、次に来る調子の良い時期に備えて充電する期間と捉えて、自分や環境を整えることです。



生理前の不調を軽くする対処法1 
予定を詰め込まない

やらなくてはいけないことや予定がいっぱいになると、気持ち的に余裕がなくなってしまいます。

ただでさえ、生理前はイライラしやすかったり、落ち込みやすいのに、やることがいっぱいで心の余裕がなくなると、イライラや気分の落ち込みも増してしまいます。

そんなことにならないために、生理前は予定をたくさん入れないように事前に調整することが重要です。

私たちは、起きた出来事や人の言動に対して、イライラしたり、落ち込んだりしやすいため、生理前という敏感な時期は、出来るだけ人と会わないように調節する、というのも一つの方法です。

仕事で人と会わなくてはいけない場合は仕方がないとしても、プライベートで人に会う約束をしない、という工夫はできると思います。


また、一緒に暮らしいている家族やパートナーに対しては、
「今生理前でイライラしやすい時期だから、イライラしたらごめんね。」
「生理前で気分が沈んだり、イライラしやすいけど、暖かく見守ってほしい」など、事前に伝えておくといいですね。



生理前の不調を軽くする対処法2 
リラックスできる時間を作る

リラックス、なんだそんなこと?と思うかもしれませんが、生理前の敏感な時期こそ、意識してリラックスできる時間を作ることは、とても重要です。

・アロマを焚く
・お風呂に入る時、好きな入浴剤を入れて湯船に浸かる
・気持ちが落ち着く音楽を聴く
・簡単なストレッチやヨガをする

など、自分がリラックスできることをするといいですね。


生理前は、身体もメンタルも調子があがらない時期なので、激しい運動やトレーニングは向いていませんが、心地よいと思える範囲で、軽く身体を動かすことは、とてもおすすめです。

身体が緩むと、心もほぐれるので、調子がよいときはもちろん、調子がよくない時にこそ、ヨガやストレッチをして身体を整えると、気分がスッキリしたり、リラックスできます。


▼生理前の諸症状におすすめのヨガポーズ6選については、こちらの記事でもご紹介しています。



生理前の不調を軽くする対処法3 
大きな決断はしない

生理前のような不安定な時に大きな決断をしてしまうと、後から冷静になった時、後悔してしまうことがありますし、何より調子がよくない中で、大きな決断をすること自体がプレッシャーやストレスになってしまいます。

当たり前ですが、大きな決断・判断をするときは、メンタルが安定していて、理性的に物事を考えられる、冷静になれる時がいいです。

生理前はメンタルが不安定になりやすい時期なので、大事な決断は避けた方がいいでしょう。



生理前の不調を軽くする対処法4 
食べる回数を増やす

生理前は、女性ホルモンの影響で、空腹に耐え難くなり、食欲が増えます。食欲増加の対処法としては、食べる回数を増やすことが効果的です。

排卵後から生理前のプロゲステロンが優位な時期は、血糖値のアップダウンが激しくなることで、空腹に耐え難くなり、食欲が増えます。

血糖値のアップダウンを減らすには、総カロリーを増やさずに、食事回数を増やし、1日5回程度にわけて食べる=分食が有効です。

個人差はあるものの、月経前以外の時は空腹に約4~5時間耐えられるのに対し、月経前は約3時間しか耐えられません。
そのため、約3時間ごとに食べるのがおすすめです。

【食べる回数を増やす分食の例】

7時:朝食
10時:豆乳を飲む
12時:お昼ご飯
15時:ナッツを食べる
18時:バナナを食べる
20時:夜ご飯


朝食・昼食・夜ご飯の合間に食べるものに関しても、出来るだけ身体に優しいものを食べるのがおすすめです。

私たちの気分は、食べるものによっても影響を受けます。
ジャンクなものを食べると、怠くなって気分もネガティブになりやすいです。

幸せホルモンといわれるセロトニンの大部分は、腸でつくられます。
したがって、食べ物に気をつけることは、メンタルを整えるうえでも大切なのです。

セロトニンは、必須アミノ酸のトリプトファンからつくられますので、バナナ、緑黄色野菜、赤身肉などのトリプトファンを多く含む食べ物を、意識して食べるといいですね。

生理前に限らず、普段から身体が喜ぶものを食べるように意識していきましょう。



これまでお伝えした4つの対処法をまとめておきます。

【生理前の不調を軽くする4つの対処法】

・予定を詰め込まない
・リラックスできる時間を作る
・大きな決断は避ける
・食事の回数を増やす


できることからはじめて、自分自身や自分の環境を整えていきましょう。


さらに月経のしくみやPMS、月経困難症の対処法を詳しく知りたい場合は、こちらの記事を参考にしてください。



最後に、どうしてもお伝えしたいこと

生理について、「女性はみんな辛い思いをしているから私も耐えなくちゃ」と思う必要はない、と私は感じます。

生理前や生理中の不調や症状は、厳密には、誰かと比べられるものではありません。

他の人の生理の様子を話に聞くことはできますが、他の人の生理を自分が体験することはできない以上、生理の辛さというのは、あくまでも主観的なものだと思います。

だからこそ、生理前や生理中に、自分が辛いと感じるのなら、頑張りすぎない、無理をしないことが大切です。


個人差があると思いますが、生理前に何もないのに泣いてしまう、何もないのに死にたくなってしまう、といった表現になるようであれば、婦人科に行って適切な治療を始めるという選択肢もあります。

今では、月経前症候群つまりPMSや月経困難症の治療薬として、ピルが使用されていますし、この場合は、保険適用になります。

仕事や生活に支障が出ているのなら、一度婦人科を受診し、対処法や治療法を検討してみることをおすすめします。


生理前は、次に来る調子の良い時期に備えて充電する期間と捉えて、自分と環境を整えて不調を軽くし、出来るだけ心地よく過ごせるように調節して過ごしていきましょう。

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