森林をつくろう

佐賀を拠点に九州一円の林業・木材業関係者で設立したNPO法人森林(もり)をつくろうです…

森林をつくろう

佐賀を拠点に九州一円の林業・木材業関係者で設立したNPO法人森林(もり)をつくろうです。森林・林業そして木材、時々その関連について、様々なお話を紡いていきたいと思います。

最近の記事

ところかわれば...のお話

投稿者:長澤剣太郎建築計画事務所 長澤剣太郎 数年前のことになりますが、とあるご縁で韓国に日本産の木材で住宅を作りたいというお話を頂きました。依頼主は日韓の貿易を生業としている韓国人の方で、商材の一つが岡山県産の木材でした。聞けば、(その当時)ソウル市で日本の檜が大きなブームになっているとのこと。テレビ番組で「檜は子どもたちの学習効果を高める!」(科学的根拠は確認していませんが...)と放映された翌日から、特に日本でも受験競争が激しいと報道されているソウル市で、注目が集まった

    • 木造建築知識「木造建築の技術と職人の技:伝統工法の魅力」

      木造建築は、日本の長い歴史と共に発展してきた伝統的な建築様式であり、その技術は職人たちの手によって代々受け継がれてきました。特に日本の木造建築における「伝統工法」は、自然素材を活かし、繊細かつ精巧な技術によって建物を作り上げるものです。この記事では、木造建築における代表的な伝統工法や職人技の魅力について紹介します。 1.日本の伝統工法とは? 1.1接合金物を使わない「木組み」技術 日本の伝統工法の特徴の一つは、「木組み」と呼ばれる技術です。この技術では、接合金物を一切使わず

      • 雲の上のまち:高知県梼原町

        投稿者:文生堂 片山豪 代表の佐藤和歌子さんは「森林」を愛している方ですが、和歌子さんにも負けず劣らずの人が溢れる、とある町の紹介です。 ―高知県梼原町。高知市から西に、1時間半ほど車を走らせたところにその町はあり、標高が高いことから「雲の上のまち」と呼ばれる、自然資源に溢れた場所です。 縁あって、この町に置くベンチデザインの依頼がありました。初めて足を踏み入れた時の、あの衝撃は忘れられません。瑞々しい木々、雄々しく積まれた木材、そして何より、住民の方々の木に対する誇りと熱

        • 古木の活用

          投稿者:金沢工業大学建築学部 河原大 先日、縁あって長野県の古木を扱う企業の貯木場兼工場にお邪魔しました。 感想はまず、、すごい量。。常時5000本のストックがあるとのことです。 通常の柱程度のものから、直径500mm、長さ10mを超える梁まで、様々なものがありました。 この企業では、地域に根付いた循環型社会構築の構築を意識しており、古木の流通だけでなく古民家空き家も同時に扱っているとのこと。 解体された古民家から採取されたそれぞれの古木に、採取した地域、時期、樹種などの

        ところかわれば...のお話

          設計実務における木材よもやま話

          投稿者:メグロ建築研究所 平井充 木を見て森を見ずと細部に神が宿るという言葉がある。どちらも建築を考えるときに大事な言葉だ。建築は立体なので人間の思考で全体と細部を同時にイメージすることはなかなかしんどい。小さなものなら可能だが、規模が大きくなるとこれが難しくなる。そうなると全体と細部を頻繁に繰り返し行き来しながら思考することになる。これをサボるとどこかぼやけたものになってしまう。それでも毎回完璧にそれが出来ているかと言われれば、自信を持って頷くことはできない。建売住宅やメー

          設計実務における木材よもやま話

          ー森林・林業・環境機械展示実演会!!ー

          木材は、こんな風に並べられて「市売」が行われます。「この木材が欲しい」という人が、この値段で買いたいという希望金額を書いて競りを行う者に渡します。売り手が希望する金額に届かなければ、売買が成立しないこともあり得ます。 木は成長して、伐採されるまでに、数十年どころか100年以上の年月を経るものもあります。その間、所有者や管理者によって手塩にかけて育てられるのです。 木の適齢期を迎えると、伐採が行われます。伐採された後は、トラックなどで運ぶことができる長さに切られて(これを玉切

          ー森林・林業・環境機械展示実演会!!ー

          展覧会report WOOD DESIGN EXPERIENCE~木を使って、暮らしと街と社会を良くする2日間@東京

          2024年6月14日(金)・15日(土)に東京・丸の内の丸ビル1階のマルキューブにて、「WOOD DESIGN EXPERIENCE~木を使って、暮らしと街と社会を良くする2日間@東京~」が開催されました。 スギやヒノキ材を中心に木材利用が花粉症対策やカーボンニュートラルへの貢献、SDGsの取り組み、自然災害防止につながることを、多くの方々 に「体験」「実感」「共感」することを目的とした、JWDA初開催のイベントです。  展示会場は日建設計がデザイン監修、三進金属工業が販売中

          展覧会report WOOD DESIGN EXPERIENCE~木を使って、暮らしと街と社会を良くする2日間@東京

          間伐材ってなんだ??

          投稿者:NPO法人森林をつくろう理事長 佐藤和歌子 タイトルそのままに、間伐材ってなんだろう 多くの人がおそらく耳にしたことがある「間伐材」。 私もNPO活動で、多くの人を森林に案内したり、森林の中でイベントをしたりと、 木々に囲まれた森林の中でたくさんの人を過ごすこともよくあります。 そんなある時、ある人から「間伐材ってどれですか?」みたいな質問を受けました。少し時間が経っているだけに、言葉は少し違ったかもしれませんが、ニュアンス的には同じ。 当時、とにかく森林や林業のこと

          間伐材ってなんだ??

          展覧会report「山と木と東京」展

          現在丸の内エリアにおいて、GOOD DESIGN Marunouchi企画展「TOKYO WOOD TOWN 2040 山と木と東京」が開催されています。 丸の内地区および八重洲エリアの全5会場でテーマを分け開催されている点が魅力です。 第2会場で開催中の都市木造展では、現在東京駅周辺で竣工、計画中の高層木造ビルの提案資料や模型が一堂に集まって展示されています。  木造ビルの実績が蓄積されてきたこと、東京駅周辺にこんなにも多く建設されていることに驚きを感じさせてくれます。

          展覧会report「山と木と東京」展

          森林・林業そして木材と、時々その関連話

          初めまして。NPO法人森林をつくろうのnoteへようこそ!私は代表の佐藤です。 このNPOは今からおよそ20年前に設立しました。今じゃ年を重ねて、偉そうなこと言ってるけれど、NPOのことはもちろん、森林や林業について右も左も分からない状況の中、失敗した司法試験受験と就職活動の末、苦肉の策として両親が提案してくれた私の社会貢献窓口!その時は、どん底から這い上がる気持ちでしたが、いろんな人に基礎を固めてもらっての船出なので、そりゃ「世間知らず」です。 でも、世間知らずだからこそ活

          森林・林業そして木材と、時々その関連話