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『僕にはイラつく理由がある』

僕たちには愛すべき個性的な息子がいる。

凡人の両親からするとあまりに理解できないことが多くて、時に扱いに困ってしまって、イライラすることもしょっちゅう。

でも、一周回って寝ても覚めてもずっと「あいつ」のことを考えている。

子どもたちが寝た後の妻との会話の多くは長男のことだ。今日はこんなことがあってうれしかった。こんなことがあって悩んでいる、、、などなど。

「あいつ」と書けるくらいの息子との距離感が僕はお気に入りだったりする。

理解したいけどなかなか理解できない長男の気持ち。今現在感じている親としての葛藤を書いておきたい。同じようにお子さんとの関わりに悩む方に寄り添えればうれしく思います。

1年生になった長男の最近の様子

2歳半のときに発達障害の診断を受けた長男も1年生になった。

最近は、本人からすると思うようにならないことが分かりやすく増えてきた。気持ちの切り替えがうまくできないのだ。

例えば、、、退屈になると弟が嫌がるような感じで絡んでしまう、嫌がっていても泣くまで続ける、それを注意すると暴言を吐く、悪いのは僕じゃないと最後まで言い張る。

毎日こんな様子だ。特に今はずっと家の中にいるからしょうがないよなとも思う。

気持ちのコントロールがうまくいく日もあれば、まったくダメな日もある。仕方ないと頭では分かっていても悩む。そしてつい叱ってしまう。そのたびに罪悪感に苛まれる。

本人には至って悪気がないのだ。きっと「自分が楽しい=相手も楽しい」なのだが、小学生になって周りにいる子たちの年齢も上がり、親からすると「うっとうしいやつ」みたいに友達から思われているんだろうなと見える場面も増えてきた。

昨年の夏に「Wisc-Ⅳ」という知能検査を受けた。いくつかの分野でその時点での能力を判定するテストなのだが、「自己統制」をする力のアンバランスさがあることが分かった。

6歳間際だった年齢に対して、3歳児程度の水準になっていた。その他の項目の「言葉で理解する力」や、「処理力」なんかは同年齢の水準かそれ以上の力があったため、頭では分かっていても「つい衝動的にやってしまう」ということがどうしても多くなる。

一度注意されたことでも、短時間のうちに何度も繰り返すことがある。親からすると「なんで同じことを、、、」と思うが、本人いわく「覚えておけない」「忘れてしまう」らしいのだ。

そんなことあるわけないだろうと思っていたが、それは僕たちの認識が間違っていたことが分かった。

『僕にはイラつく理由がある!』

何か息子を理解する手立てになればと思って、ふと気になるタイトルだったので買ってみた本がある。それがこちら。

なんというか、、、もう、、、びっくりした。

というか、読み進めるたびいちいち笑えてしまった。書いてあることのほとんどの内容が息子にあてはまっていた。

「話し出すと止まらない」「話しかけるとキレる」「ごめんなさいが言えない」「人の気持ちを理解するのが苦手」「整理整頓ができない」「叱っても行動を変えられない」、、、などなど。

ここ最近顕著になってきた悩んでいる行動と、その行動をなぜするのかが書かれていた。内容の詳細に触れることは避けるが、読んでの気づきはまさしく「僕にはイラつく理由がある!」だった。

息子は息子なりのこだわりを持っていて、社会や周りの人(特に僕たち親)への言い分を持っているのだと思う。そして理不尽に納得できず、息苦しさを感じながら必死に戦っている。親としての「良かれと思って」の言葉かけや注意のひとつひとつが息子にとっては迷惑でしかないのだろう。

困る行動が多いからか、つい「できていない」ことに目を向けてしまうことがある。本当はたくさんの「できること」があるにも関わらずだ。

僕自身は教育に関わる仕事をしながら、仕事では「子どもは褒めて育てましょう」なんて偉そうに言っているがプライベートではこんなありさまだ。自分が情けなくなる。

でも、おかげで褒めて伸ばすことがいかに大切かはよく分かっているつもりだし、いかに難しいかもよく分かるようになった。

親として僕たちができること

これから生きていくうえで、集団の中で人付き合いをしていくことは避けて通れない。いくらオンライン上でやり取りできる機会が増えてきたところで、最後はやっぱり人と人との人間関係だ。

「そんなつもりじゃないのに、、、」という自己肯定感の喪失や友達同士でのトラブルもこれから待っているんだろう。

そのときに僕たちにできるのは何があっても最後は全面的に味方になることだと思っている。

そして可能性を信じ続けること。

いつかきっと、とんでもなく大きな花が開く。親バカかもしれないが、バカになってやれるのは親くらいしかいないじゃないか。

さてさて、どんな風に大きく育っていくのか、、、


一緒に楽しんでいこうね、恵多。いつもありがとう。


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