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10代ドイツ一人旅の話

今日は、私が初めて海外へ旅をしたときの話をします。

まだ私は19歳でした。

生まれて初めての海外。しかも一人旅。

不安もありながら作りたてのパスポートを持って日本を飛び出したあの日。

当時、帰ってすぐに書いた日記をこちらに共有します。

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(以下、2008年の日記より)

8/29-9/12...行ってきましたDeutschland。


前半一週間はベルリンに滞在して語学学校行きつつベルリンを観光し
後半一週間、音楽!というテーマで旅をした。


語学学校には、国も年齢も様々な人たちがいました。
イギリス、イタリア、ブラジル、チェコ、アイルランド、オランダ、スペイン...ニューヨークから来てたおばあちゃん(推測70歳)なんかはタイタニックのローズ役の人に似てて素敵だった。笑

ドイツ語需要てこんなに高いのね!

授業中は英語禁止!で結構スパルタ!
でも和気あいあいですごく楽しかった。

日本人はあんまりいなくて、すごく仲良くなった日本人は一人だけ!


学校の後は毎日ベルリンの色んなところに行った。
ベルリン国立歌劇場、ベルリンフィルハーモニー、ブランデンブルグ門(森鴎外の舞姫?に出てくるあれexclamationウンターデンリンデンハート)、ドイツ連邦議会議事堂、ベルリンの壁センター、バウハウス美術館、ペルガモン博物館(世界遺産。古代ギリシャの大遺跡に圧倒された!!)、ベルリンで一番美しい広場(by.地球の歩き方。笑)ジャンダルメンマルクト...etc。

ベルリン国立歌劇場では、初日にベルリン国立交響楽団によるベートーベンの第九を聴き、最終日にオペラを見ました!
両方ともバレンボイムの指揮!!

もう、めーーっちゃすごかった。
音楽の本場ってかんじ!!


毎日ビール飲んだ。
ドイツ人は昼間からテラスでビール飲んでて
時にはりんごジュースよりビールのが安いなんてことも。
さすがビール国!
ベルリナーヴァイサーっていうビールに甘いシロップ入れた飲み物もあり、それなんかはもうジュース感覚。


ベルリンでの一週間は語学学校に手配してもらいホームステイしたんだけど、ここのホストマザーが超自由人で超面白かった!!笑
かわいい部屋を用意してくれたし(まさにヨーロピアンテイスト。天窓が部屋に4つあって、あとは間接照明。なんと部屋にサウナまでついてる!)料理もおいしかったし...素敵なホストマザーでした。


ベルリン大好き。
素敵な一週間だった。

その後、ベルリンからICEでライプツィヒへ!!
ライプツィヒのユースホステルに5日間滞在した。

ユースホステルも、色んな国のバックパッカーが集まりここでも沢山の友達ができて、色んな話をした。

この5日間はドレスデン、ワイマール、アイゼナハに行きました。

ライプツィヒ市内では一日半かけてバッハゆかりのトーマス協会とバッハミュージアム、メンデルスゾーンハウスなどを見た。
初めて教会オルガンが聴けた!!

ドレスデンではツヴィンガー宮殿の16世紀以降の工芸作品を展示してる緑の丸天井で財宝、芸術品たちを見たんだけど...
息をするのを忘れるほどすごかった。
本当に良いものを見たとき人は五感をフルに使ってそれを感じる。
良い音楽もそうだろーな。
完全に引き込まれました!
こんな小さな芸術品たちから作った人の魂を感じた。

あと、エルベ川岸の美しさはすごかった。
天気もよくて気持ちよかった!


ワイマールでは、ホテルエレファント(1696創業、リストやゲーテ御用達!)やゲーテの家、リストの家などを見た。
でも肝心のリストの家が閉まってたんだよね~これはまたいつか来るしかないと思う!笑
イルム川岸の公園がすごく綺麗で、しかも近くにあるマンションからは沢山のピアノ曲が聴こえた。リスト音楽院の生徒かな?
路上でもバイオリン、ジャズピアノなどライブやってる人が多い。

帰りにワイマールビールを飲もうとゲーテ広場近くのビアホールに一人で入って、小さいほうのビールを注文したら...
店主が親指サイズのめーっちゃ小さいビールを出してくれました。
もちろんジョークで。そのあと普通サイズも出てきたよ。
あと路上ライブちょこっと聴いてたら隣にいたドイツ人のおじさんが話しかけてきてくれたり。色々話しました。

で、アイゼナハではバッハの生家とかルターが育った家とか見てきました。
街が可愛かった。

そんなこんなで二週間が終わり、ドイツから出る瞬間にはなんか実感が湧かなかった。
二週間、思っていたより長かった...というか本当に色々あった。

良い経験になるだろうなーと漠然には思ってたけど、思ってた以上に良い経験でした。
街中では下手なドイツ語を駆使して沢山ドイツ人に道を聞いたり話しかけたりしたけどそのたびに沢山の優しさに触れ 、人とのコミュニケーションの中で大切なものも学んだし、最高の出会いも沢山あった。

ドイツがもっと好きになったし
自分を見つめなおす良い機会でもあった。

初めての海外...ドイツを選んで、一人で来て、本当に良かった。

今回本当に色んな人から幸せをもらったけど
自分も周りに幸せを与えられる人でありたいと感じた。


人が成長するきっかけって、本人の意思によるものと取り囲む環境によるもの両方の面があると思う。
両親にお金を出してもらうつもりはなかったので、ドイツに一人旅しようと決意してからはスターバックスの他にMM21クリーンスタッフのバイトもして自分なりに節約してお金も貯めてきた。
でも何より、10代の娘が初海外でドイツに一人旅とか許してくれた親(最初はもめたけど笑)、色々アドバイスをくれたピアノの先生や教授...それに向こうで出会った最高の仲間など、自分を取り囲むこの環境に感謝。


ドイツ初日の夜はある種の孤独感とアウェイ感ですごい泣いたし
言葉が変わると自分らしさみたいなものをうまく出せないことに何度か焦りも覚えたけど

事はシンプルだった。
違うことばだからって緊張することはなかった。
同じ人間同士なんだから。

最高の二週間だったな。
Ich liebe Deutschland!!

(当時の日記ここまで)

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というわけで、10代の若かりし私はあまり語彙力もなく、「すごかった!」でまとめようとしていますが笑、今でも読んでみると当時の感動だけはひしひしと伝わっています。

10代、初めての一人旅でドイツに来たことは、今私がドイツに暮らしていることにも繋がっている。本当に貴重な体験だったと感じる。

コロナが収束したら、若者に伝えたい。

「旅をせよ!」と。

…と、一年以上旅をしておらず旅ロスな大木美穂が、ドイツからお伝えしました!また旅がしたい!笑

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