人を想うってこういうこと|本の紹介#12
「相手を大切にしたい」という想いほど、
強く美しいものはない。
恋人、親子、家族、友達…
いろいろな愛のカタチはあるけれど、
そういう関係に、とらわれること自体がナンセンス。
「個 対 個」
として、向かい合うことが何よりも大切なのだと気づかせてくれる一冊です。
~あらすじ~
主人公の優子は幼いころから、
父親が代わったり、母親がいなくなったり、複雑な家庭環境で育ちます。
高校生になった今の父親は15歳差の森宮さん、母親は不在。
だれもが通る友人関係や恋愛、進路の悩み。
優子にも高校生活では、いろいろなことがありますが、
森宮さんの愛情と森宮さんの作る温かい食事に、
励まされ、見守られ、成長していきます。
「家族」とは何なのか、
「大切に思うこと」について考えさせられる一冊です。
途中で優子の生い立ちをめぐりながら進んでいくストーリー。
親が何度も変わり、優子に対する愛の伝え方やカタチは違うけれど、
優子を大切にする想いは一緒です。
だれかを想う気持ちって何て深く愛おしいものなのだろう。
人の優しさに触れるたび、心が温まっていきます。
この本を読む前のわたしは、
「誰かのために生きる」とか
「だれかを生きがい」とすることに
すごく抵抗があった。
自分の人生なのに他人軸で生きているように思えたから。
「だれかのため」よりも自分のやりたいことを追求したり、
目的を持って生きることのほうが立派な気がしていた。
例えば、「私の生きがいは子どもの成長です」という考え。
自分の人生を子どもに託している感じが、どうも腑に落ちなかった。
「自分」ではなく、「親」という役割で生涯過ごしていくの?
自分の人生なんだから、自分でやりたいことを中心に主体的にするべきだ、と。
でも、今回この本を読んで、
それだけじゃないんだな、と気づかされた。
「子どものために生きる」
「子どものためだから頑張れる」
それほど強く美しい純粋な理由には、何もかなわない。
それでもいいんじゃないかって。
人は「誰かのため」と思うと、がんばれる。
なんてまっすぐな気持ちだろう。
この本は、そんな温かい想いであふれています。
あなたは今、大切にしたいひとがいますか。
その人をもっともっと大切にしたくなります。
ぜひ読んでみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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