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論理のエスカレーター

目的と手段を誤ってはいけません。
どんなに崇高な目的があっても、正しい手段を用いなければ意味がないからです。
どんなに手段を念入りに考えても、目的がぶれていてはうまくいかないからです。

手段は目的を達成するためにありますが、目的はより上位の目的のための手段でもあります。
製品を販売することは自社の売上拡大という目的を実現する手段ですが、売上拡大は社会貢献や企業成長の手段でもあります。

手段の上に目的があり、その上により大きな目的があり、更にその上に…と階層的に繋がる状態ができている時、ひと繋ぎの理念に基づいて行動することができます。

この手段と目的の連鎖をどのように見極めるといいでしょう。
それは「ために」と「ことで」で繋がりを確認することです。
「売上拡大のために新製品を発売する」
「新製品を発売することで売上拡大をする」
入れ替えても成り立つ時には目的と手段が適切な関係にあると言えます。
「少子化対策をする為に子供手当を支給する」
「子供手当を支給することで少子化対策をする」
ために、ではそれらしい対策をとっているような印象ですが、ことで、に置き換えるとちょっと因果関係が怪しくなります。
因果関係が怪しいからといって必ずしも間違っているというわけではありません。
間を端折ってしまった為に繋がらないだけかもしれないので、適切に繋がるように間を細分化して考えるといいのです。

施策を検討する時、対策を考える時、目的がなくてはうまく行きません。
目的があっても正しくなければ意味がありません。
目的と手段が適切に設定されているかは常に考えられねばなりません。

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