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顧客と聞き手の違い

マーケティングにおいて顧客の特定は重要な意味を持ちます。
誰にどんな価値を提供しようとしているのかが曖昧では製品が作れず、価格が設定できず、販路が定まらず、販促が決められません。
顧客と顧客価値を明確にし、戦略を立てて届けていきます。

そんな商品企画において、全ての情報が整ったら推進の為の承認の場が用意されます。
自分で起業して自分で決めるとしても、取引先や顧客に対して何かしらの承認を得なければビジネスとして成立しません。
そしてこの承認の場において、ちょっとした工夫が必要になります。

顧客のことを考えて行った提案が承認されるとは限らない、そう聞くと違和感を覚えるのではないでしょうか。
マーケティングとは顧客との価値交換であり、顧客に資することが重要でありながら、顧客の為の提案が受け入れられないことがあるのです。
気を付けなければいけないのは、顧客と提案の聞き手が異なると言う点です。

顧客とは価値を享受する人ですが、その価値が届くまでにはいくつもの人手を介します。
そしてその介在者にはそれぞれの利益に対する意識があり、全員が同じように顧客に向き合っているわけではないのです。
最も重要なことは顧客に価値を提供することで、顧客が価値を認めたときには全ての介在者が利益を得ることになります。
ところがそれぞれの思惑が必ずついてくるので、思惑に合わせた伝え方が重要になるのです。

商品企画の提案をする時、まず見失ってはいけないのは顧客に向けた価値提案ができているかです。
ここはブレてはいけません。
しかしその一方で、提案の聞き手もまた、企画提案という価値に対する顧客であることを忘れてはならないのです。
商品企画は価値が多重構造になっています。
真の顧客に価値を届ける為には、油断をせずに思考を張り巡らせなければなりません。

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