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4Pの順番

マーケティングについて学ぶと最初に登場するのがマーケティング•ミックスの4Pです。
内的一貫性の確認とも表現され、自社の判断で手を加えられるPを頭文字にした4つの項目を表します。
Product=製品やサービス
Price=価格
Place=販路
Promotion=販促手段
何となくこんな順番で並べられます。
2番目と3番目が逆になるのも見かけますが、大体の場合Productから始まってPromotionで終わります。
この4Pの順番について考えたことはありますか?

メーカーだからProductから始まるのは当然だし、バリューチェーンの流れを考えればコストが決まり、営業部門が販路策定をして、販路に合わせた販促ができあがるよね、そう考えてしまうと危険信号が灯ります。
製品やサービスから始まらないビジネスがあることに意識を向けないと変化の波に飲まれてしまうかもしれません。

Priceから始まるビジネスもあります。
100円均一ショップは何を売るかではなく、100円で売れるもの、100円以上の価値を感じるものを取り扱います。
どこに出店するかを決めてから商品を決めているかもしれません。
そうするとPrice、Place、Product、Promotionになります。
いつも固定価格でしかも圧倒的に魅力的な価格なのであれば広告宣伝は必要ありません。

Placeから始まるビジネスもあります。
出店スペースが先に決まっていたり、飲食店向けの貸店舗を行うのであれば最初に場所が決まります。
雑貨の輸入業も提案する店舗をイメージしてから仕入れる製品を考えるかもしれません。

Promotionから始まるビジネスもあります。
SNS上のインフルエンサーが物販を始める時など、製品を考える前にプロモーションが出来上がっています。

どこから始まるかは事業や産業の形態によって変わるかもしれませんが、一つのルートが絶対ではありません。
同じメーカーが製品を企画開発販売するとしても、新規販路を前提とした企画を考えたり、コストを優先したものづくりをしたり様々です。

当たり前のように製品から考えていたら思考は硬直します。
同様に価格からしか考えなくても硬直します。
大事なのは折角フレームワークで見逃しがないように4つの項目ですがあるのですから、柔軟に考えることなのです。
時にはいつもと違う順番で考えてみましょう。

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