見出し画像

勢いがあれば巻き込める

商品企画に求められるのはアイデア創出の力とは限りません。
閃きよりも論理が勝ることもあれば、閃く余地すらない中で企画を動かさなければならないこともあります。
重要なのは人の心を動かして巻き込むことです。

人の心を動かす為に必要なのは何でしょう。
金や権力で従えることもできますが、それは表面的な追従であって心の動きではありません。
雄弁な演説で説得されるものもいれば論理で合意するものもいます。
手段はそれぞれ、相手に合わせた動き方が必要になりますが、少なくとも波風を立てなければ変化は生まれません。

プールを思い浮かべてください。
静かに入ってじっとしていれば水面は揺れません。
波風が立たない状態です。
動けば動いた分だけ水面は揺れます。
勢いよく水をかけば波が起きて引き寄せられるように近付いてきます。
大きな動き、素早い動きが周囲の水を動かし引き寄せるように、人の活動も大きく素早いほど周囲を動かし巻き込みます。
それは静かにひっそりとではなく、素早く大きいことが重要です。
周囲に与える影響は後から結果としてついてくるので、まずは自らの動きを素早くすることです。
最悪、間違っていれば素早くブレーキをかけたり方向転換すれば良いのです。
企画にできるのは考えて納得を得ることが大半です。
そこに劇的な被害を生むようなことは起こり得ません。

人は動きたがらないものです。
極力波風が立たないことを願います。
一方で、波風が立つと興味を向けます。
揺れる水面に対してじっとしていられないように揺り動かされるのです。
そして一人一人は小さな動きであっても前後に動けば波が、同じ方向に回れば渦がプールに起きるように、大きな変化を生み出すことができるのです。

どんなことでも最初から大きな波は発生しません。
待っていても波は起きません。
最初の波を動かす為に企画者は存在します。
そして企画者は周囲を動かす煽動者ではなく、自らが波を起こす先導者でなくてはなりません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?