あの頃の図書室、世紀末のラノベ事情

私が中学の頃、ラノベは良くアニメ化していました。
アニメ産業も盛んな時期だったみたいで。
というか、ゴールデンタイム頃にアニメがやっていたが、今は深夜枠になってるって言う。
私がアニメとかを見なくなった頃から、アニメ枠も深夜に移行しているっぽい。

なにはともあれ、中学時代のラノベの思い出でもちょっと思い返そうと思います。

少女小説レーベルだと、何と言っても折原みと小林深雪の圧倒的な筆量があったでしょう。
本屋にしょっちゅう新作が出てました。
私のちょっと前、そもそもだと花井愛子とかが有名だったらしいけど、ここでは割愛します。
この辺の「読みやすい」講談社ティーンズハートに対抗する(?)重厚なのがホワイトハートに移行した小野不由美の12国記。
図書室でもとても人気がありました、このシリーズ。
小野不由美も元々はティーンズハート畑の人。
ちなみに集英社コバルト文庫ではかの伝説的氷室冴子がまだいたけど、書いたり書かなかったり適当なんで割愛。
あ、彼女の『銀の海金の大地』は、12国記と並ぶ名作ですので、お勧め。
個人的にはジャパネスクよりこっちが好きです。

スレイヤーズ一作で時流に乗ったといっても過言ではない(のか?)、富士見書房の富士見ファンタジア文庫。
我が図書室にはスレイヤーズをはじめ、神坂一取りそろえられてましたよ。日帰りクエスト、ロストユニバースも置いてありました。
とにかくファンタジー物多数な富士見ファンタジア文庫、魔術師オーフェンシリーズなんかもアニメ化してましたし、あかほりさとるのセイバーマリオネットシリーズもこのレーベルから。
アニメ化の際には林原めぐみがブイブイ言わせてますねこの辺。
この辺は人気シリーズで、図書室に限らず図書館にあったのを覚えています。
このレーベルからはオタク向けアニメが多く出ましたね。
若者向け(アニメ系)小説と言えば角川スニーカー文庫が老舗でありながらも、90年代はこの富士見書房やメディアファクトリーの電撃文庫の勢いがあったように思います。
さすがに電撃文庫はアニメ色が強いとみられたのか図書室になかったんですが、スニーカー文庫で恐らく最大人気のロードス島戦記やなんかのゲームのノベライズなどは図書室にもありました。
つーかスニーカー文庫のアニメ色強いのは結構あった気がする。
中村うさぎのゴクドー君漫遊記とかもありましたよ。うさぎさんがあっちゃーになっちゃったのは高校時代でしたね。
結構ラノベの取り揃えの良いうちの図書室でした。
あとは、田中芳樹の創竜伝が図書室にありました。
これ、普通の小説レーベルだったはずなんで、一般小説として置いてあったのかな。
ライトノベルの帝王といっても良い彼ですが、そもそもライトノベルにカテゴライズしたら怒られそうでもありますね。
この場合のライトノベルは、要は若者向け小説、それの帝王ということです。
中身は若者向けファンタジーなのに一般小説レーベルから多数出してる方です。
アルスラーン戦記がなぜか今ごろ漫画化やアニメ化しているようですね。
私は創竜伝派だったので、アルスラーン戦記はかなり後から読んだのですが、もっと早く読んでいればよかったと後悔しました。
例は極端な方が良いとか、自分を成長させる責任とか、名文と感じるフレーズが多数です。
創竜伝が強者の理論を振りかざす痛快ストーリーのため、アルスラーンの方が共感したり読みやすいと感じる人もいるようでした。
12国記に影響を与えたとされる銀河英雄伝説も今リバイバルアニメ化してますよね、確か。

この頃の図書室、まだラノベという言葉もなかった頃ですが、ラインナップされていた本達はなかなか優秀だったのではないかと思います。
面白いのがたくさんありました。

まあね、90年代、特に世紀末はサブカルの黄金記らしいからね。
中学の頃、教室の中は苦しいながらも、図書室は私のオアシスでした。
ここがあったから生きて行けたよ。楽しかったな!

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