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ネタバレアレルギーの処方箋

私は、筋金入りのネタバレアレルギーだ。
まず、次回予告が苦手だ。映画の予告編は予告編が出てから公開までに時間があるので、一度だけ見て映画を見る数ヶ月前からは見るのを控えておけば、意外と細かいことを忘れているのでいいのだが、来週の内容を見せてくる次回予告は最強に苦手だ。

ワンシーンでも構図を知ってしまったら、場面転換の時点で勘づいてしまい、ドラマやアニメの中の方達の驚きや感情を一緒に味わうことができない。

ああ、この橋に来たら告白されるんだ、この建物で犯人に会うんだ、今週搬送されたあの人は生きているんだなどなど。どうして平然と掌を明かしてしまうのか不思議でならない。

母いわく、「来週こんなことがあるのかって思って気になるからじゃない?」とのことだった。なるほど、確かに。でも今週のラストで怒涛の展開にしておけば、その必要はないし、むしろその場合は予告編は見せない方が効果的なのではないか。なんて、ひねくれたことを考えながら日々アレルギーを発動させて生きている。
 そんな私が人生をかけてネタバレというアレルゲンと戦ってきて得た教訓。まず、ネタバレアレルギーにとって、ネットは地雷だらけ。とにかく見ている途中のアニメで、原作漫画を読んでいない場合は絶対にそのアニメを検索してはいけない。特に、話の中で「これってどういうこと?」と思うところがあっても、絶対に調べてはいけない。自分の頭をフル回転させて立ち向かっていく必要がある。

同じく、Twitterなんかも危険度MAXだ。一般人のツイートはもちろんだが、公式アカウントも侮ってはいけない。公式アカウントのツイートで面白いコラボ情報とかがあっても絶対にそのツイートのリプ欄を見てはいけない。これが本当に何気なく、無意識のうちに見てしまうのでとにかく危険だ。リプ欄を見てしまったら、特大のネタバレを喰らう可能性も非常に高い。

そしてYouTube。最近、ネタバレやまとめ系の動画が続々と出ており、とにかくサムネイルで興味を引くようにしているものが多い。「○○闇堕ち」「○○死亡」など、これはとにかくセンサーを光らせて、今見ているアニメっぽいサムネやタイトルが見えたら全力で回避していく。そして見えてしまったら絶対に二度見しない。大袈裟なタイトルをつけたり、釣りのためにストーリーと異なる内容をサムネにしていることもあるので、きっと今回もそうだと信じる。これは、どんなネタバレを喰らってしまった時にも有効なただ一つの療法だ。

最後にサブスク。もちろん次回予告は飛ばす。そしてサブスク利用時に最大に注意したいのが、サムネイル。サムネイルだけでも正直色々わかってしまうこともある。ついでに、あらすじなんかもご丁寧にのせてくれていることもあるので要注意だ。「このアニメ何話まであるのかなー♪」なんて興味本位でスクロールすると大変なことになる。「○○に撃たれて意識を失った△△は病院で目を覚まし、○○がスパイだったことを知る。」みたいな、序盤を見ている者からしたら衝撃の一言が1行目に据えられていることもしばしば。だから絶対に見てはいけない。サムネイルが見えるときは、目を細めるか手で隠す。

こんな調子で、私は常日頃ネタバレと格闘しながら全力で自分の楽しみを守っている。ネタバレのせいで辛い思いをする人が1人でも減ったらいいな。ストップネタバレ。

この間YouTubeで、ピースの又吉さんが、本の面白さを最大限に引き出して読むと言っているのを聞いたのだが、これはアニメやドラマや漫画、全コンテンツにおいて言えることだと思う。最適な環境を整えてコンテンツと向き合って、その面白さを最大限味わい尽くしていきたいとつくづく思う。

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