【実話怪談３】足羽山（福井）

福井県福井市に小高くそびえる「足羽（あすわ）山」。

市街地の南西に位置する標高116メートルの山である。山上の足羽山公園は桜の名所で、敷地内には神社、古墳群、動物園などの施設があり、市民の憩いの場となっている。

30代会社員の陽平さんより伺った話。

2008年のある日、当時10代の陽平さんは足羽山の山道を夜間ランニングしていた。

走っている自分の横で、スッと女性が並走してくる気配を捉えた。

その直後。

女性は確かに目に映るのだが、走っているわけではないことを理解する。

腰から下が、なかったからだ。

これ以上の詳細は取材不可とのことで、その代わりにと、足羽山で起きたある災害を教示いただいた。

「2005年8月、足羽山の墓地公園において、大雨による大規模な地盤陥没が起きた。直径、深さともに約30メートルに達し、約70～100基の墓石が崩落・倒壊した」

また、インターネットサイト『全国心霊マップ』には、以下のような考察が掲載されている。

「（陥没の）被害場所近辺では霊を目撃する者が続出した。災害が原因で眠っていた者を起こしてしまったのかもしれない」