【怪談実話87】インターフォンとトランク
男性Aさんは、S県のオートロックマンションの5階に住んでいる。自宅のインターフォンは、共用エントランスのチャイム音と、玄関先のチャイム音が異なるタイプだ。
3年ほど前のある夜。0時半ごろ、自宅のインターフォンが「ぴんぽん」と鳴った。インターフォンの音は、玄関先のチャイム音だった。つまり、エントランスのチャイム音が鳴らない状態で、いきなり玄関先のチャイム音が鳴ったことになる。
Aさんも在宅していたが、そのときは息子さん(当時19歳)が応対した。彼がドアチェーンを掛けたままド