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短歌四首「名月を夜歩き」

黒々と色絶ゆる夜も中秋の
月の華咲く虫も涕す

月明り雲にすすきに降り積り
夜露か星か野にきらめきぬ

目の醒めた夜はひとりで道ばたの
転がる缶を立てて月見す

からからと転がす缶の音だけが
きらめく星をアテレコしてた

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