東京#1
ちょっと話していた
東京の「何かが欠けている感じ」や 「寂しい感じ」はいったい何だろうと…
☆
誕生日は3月の終わり
18歳になる4日前に東京にやってきた
空港も電車から見える景色も
何もかもが「灰色」で
街の景色は古ぼけていて
溜息をつきながら 見上げる空は低くて…
片道一時間半の通勤時間
東京の人はみんなそうだと騙された
満員電車で気持ちが悪くなり
何度も降りるから2時間以上かかった
都会の人たちはいつも堂々と歩き
田舎者のわたしは とてもちっぽけで
常に緊張し 人の目が刺さり
深呼吸することさえ出来なかったあの頃
新宿の山手線ホームから見ていた景色は
今ではすっかり変わっているだろうけれど
都会に「慣れ果てた」今でも
あの頃の景色と 不安そうに佇む18才のわたし
その情景は 目に焼き付いていて
生涯忘れる事はないと思う
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