154「詩」ミサ曲のために
すべての人は
わたしのもとに来なさい
休ませてあげよう
両手を広げたその人は
ありのままの人間をみていた
人種や身分などどうでもよかった
どんな宗教を信仰していてもよかった
身に纏ったものに囚われることなく
ただそのままの人を大切に思う
神さまの思いを大切にしていれば
それでよかった
自分に都合が良いように
垣根の作ってきたのは人間たちだ
国の選んだ宗教と違うから
受け入れてもらえない音楽だった
ただ
神さまの思いが伝わるように
ただ
祈りを届けるように
いくつもの音楽は作られた
誰をも跪かせるような力を持った
美しい音楽すら
人間の作った垣根が拒んだ
それでも
そっと
密かに
守り抜かれた音楽
守り抜いた人たちがいた
何百年も経った今でも
神さまの思いを伝えてくれる
身に纏ったものに囚われることなく
人を愛しなさい
神さまの思いを伝えてくれる
※ウィリアム・バードのミサ曲を聴いて
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