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あんこの達人になりたい

令和の時代に家であんこを手作りするなんて。スーパーで売ってるんだから、わざわざ作る必要ないじゃない?買ったほうが安いし。

確かにそうで、でもやっぱり手作りのあんこが好き。といいつつも、私はあんこ作りが上手なわけではない。同級生に初孫誕生!というおめでたいニュースが流れてくる50代になった今でも、初心者マークをつけている。

母が今の私の年頃には、すでに美味しいあんこを難なく作っていた。
量ることなく「こんなの適当よ、適当」といいながら砂糖を加え、塩で甘みを引き出し、一発で味を決められる。年季が入るということなのだろう。到底敵わない技だ。
この手作りあんこ、お彼岸やお盆におはぎやがめの葉饅頭になる。和尚さんからこっそりお褒めの言葉を頂くくらい美味しかった。


先日、微熱さんのnoteでいてもたってもいられなくなった。読んだ一時間後には、お鍋の中で小豆がコトコト煮えていた。

微熱さんのばあちゃんがつくる柏餅は、それはそれは美味しそう。しかも、残ったあんこで長野名物おやきまで出てくる。かぼちゃの煮たやつと一緒に食べればもっと旨いなんて。
あぁー。ばあちゃんのおやきが食べたい。でも、どんなものか福岡出身の私は知らない。


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おやき


<焼き><蒸かし><焼き蒸かし>があると書いてある。
ばあちゃんのはどれだ?

うちは焼き目をつけて、蒸すから「焼き蒸し」かな!作ってみてください!材料はあるものでできるし、焼くだけでも美味しいと思います。

と微熱さんから教えてもらう。

さあ作ろうという段階になってから、生地の材料、分量を知らないことに気がつく。ベーキングパウダーを入れるバージョンもあるとか。私はばあちゃんのおやきが食べたい。慌てて微熱さんに質問した。

ここまで丁寧に教えてもらいながらも、出来上がった初おやきはすごく不恰好だった。ばあちゃんのおやきには程遠いだろう。中身のあんこも柔らかすぎた。練り上げて火を止めるタイミングが悪い。やっぱり年季が入っていない証拠。


普段からやってないと作れない。小豆、砂糖、塩とシンプルな材料だけに、艶やかなおいしいものに仕上げるのは難しい。年を重ねれば上手にできるようになるなんて幻想。たかがあんこ、されどあんこなのだ。
軽く渋切りする程度で雑味が残る手作りのつぶあんに惹かれる。一粒一粒に命が詰まった豆をもっともっと身近なものにしたい。

五十の手習い。
絶品あんこを作るばあちゃんに私はなりたい。


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