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モンテディオ山形の観客動員数はなぜ伸びているか?「小手先だけのテクニックやスキルでは何も変わらない」

やっていることや思ってることをもう少しライトに日記形式で発信したいと思いnoteに投稿します。Xだとこれまたライトすぎて文字オーバーしてしまうので、noteで文字数少なめに書いていきます。
(こういう表現意味ないと思いますが、個人の見解です笑)

右肩成長の平均観客動員数

Jリーグ全体の平均観客動員数も昨年対比で成長しているチームが多いので、モンテディオ山形だけが特別というわけではない前提でお話します。
ご覧の通り2020年のコロナ禍以降、観客動員数は右肩で成長し、2023シーズンはクラブJ2在籍時の最多観客動員数を記録しています。
僕は2020年にジョインしたので、ここまでの期間でどのような変化があったのかはある程度理解しているつもりです。*マーケティングの担当としては2022年〜

平均観客動員数の推移

小手先のテクニックや策で変わるほどビジネスは甘くない

まず『集客を伸ばしたい』となった時に、多くの場合、足元の施策や外部リソースの活用を考えはじめます。「イベントをどうするか」「広告をどうするか」「外部のマーケティング会社にお願いをしてみるか」など。
間違っているとは言い切らないですし、多少の変化はあると思いますが、それだと再現性の高いマーケティングができるとは思えません。
当然、最終的には施策に落とし込んだり、外部の方に依頼するのですが、それ以上に取り組まないといけないことがあります。
モンテディオにも同様の課題があったと認識しています。

集客=組織づくり

マーケティングの戦略や戦術の云々の前に、結果が出せる組織にする必要があると思っています。それは、考え方の統一やその考え方でワーク(アクション)できるようにする仕組みづくりをすることです。
当時のモンテディオには、いくつかの組織課題がありました。
◆目標に対する意識
半分は根性論の部分で、担当者自身が、計画した目標を必ず達成するという気持ちが圧倒的に足りていませんでした。
もう半分は、実際に計画した目標に対するアクションプランが不明確だったということです。つまり、計画はしたけど、その数字を積み上げるための根拠も行動も考えられていないということ。
当たり前ですが、よくありがちな典型的な組織課題です。
◆期限や時間軸に対する意識
Jリーグの場合、だいたい2週間に1回のペースでホームゲームが開催されます。ターゲットが決まっているため、そこに間に合うようにプロモーションはじめチケッティングをしていかないといけません。期限設定や時間軸を定めていないとやりたい施策ができなかったり、プロモーション期間が短くなってしまったりします。
◆役割が不明確
タスクは期限とあわせて誰がやるかを決めるのが重要です。「いつまでに誰がやるのか」それが決まっていない状態が多数見受けられました。その理由に決めるという判断がないのもそうですし、決めたことがログとして残っていないということも多くありました。
◆施策の振り返り
2週間に1回ホームゲームが来ることもあって、どうしても次に向けた準備にリソースが取られてしまいます。しかし、振り返りができないと何が良くて何が悪かったのかも不明確になってしまうので、非常に効率の悪い打ち手になりがちです。

一部を除いてはスポーツビジネスに限定された課題というよりかは、ビジネスでよく起こりがちなことです。このあたりを解決するために取り組んだことが次の内容です。

【1】MTGを週次から毎朝に変更(2023シーズンまでは社長も毎日出てました)
数字の意識を高めることや、アクションに移るまでのリードタイムを減らすために、週次のMTGを毎朝行うことに変更しました。
ざっくりと、数字の進捗、昨日の宿題・TODOの確認、NEXTアクションなどを話します。社長も参加していたので、その場で意思決定ができることが利点です。
僕はこの時が一番、相田さんのリーダーシップ、コミット力、集客へのこだわりが凄まじいなと感じました。

毎朝MTGの議事録

【2】予実シートをウィークリーからデイリーに変更
MTGに連動して、チケットの販売状況も日時で追っています。
前日の目標に対して下振れしていた場合は、原因がなにか、対策は何ができるのかを確認していきます。上振れした時は、機会損失なくプロモーションやリソースを張れるようにします。

デイリーの進捗シート

【3】Q単位でKPT及び重要課題の議論(集中討議化)
Qに1回のペースで1日時間をかけて、前Qの振り返りと今Qの戦略や重要課題を議論する『集中討議制度』を導入しています。なるべく全員が課題認識を持ち、共有ができるようなフレームワーク『KPT法』を活用し、全員参加型の集中討議を行っています。一つ、「KPTの時は、否定はせずに肯定的に話そう」というルールを設定したので若手も安心して発言ができます(が、言い出しっぺの僕がついつい突っ込んでしまうところがあります。これは反省)

マーケティング部のKPTシート(見せられないところ多くてすみません)

このような形で組織の仕組みづくりを見直し実践しています。もちろん今がベストの状態ではないので、都度見直しが必要ですが、ボトムは確実にあがっているので、戦略や施策にうつったときも結果が出る組織になっていると僕は感じます。
あとは、これを実行できる担当者、人材が揃っているということは無視できません。彼らの頑張りがなければ、絵に描いた餅ですからね。

偉そうに書いてますが、多くのビジネスパーソンの方からみれば「あたりまえのことじゃん」と思われると思います。
その通りだと思いますが、あたりまえのことをあたりまえ以上にやる。これが結果を出す上では本当に大切なことだと思います。

もう少し書きたいことあったのですが、全然ライトではなくなってしまったのでこの辺で終わりにします笑
またとりとめもなく書きたいと思います。

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