息子の発達障害に気づいたきっかけ
こんにちは、モンブランひとみです。
息子が来週3歳になります。
感慨深いものです。
切迫流早産で3ヶ月安静にして入院までしたのに、予定日過ぎてもうんともすんとも言わず。
予定日を10日過ぎた日に台風とともに陣痛がやってきて、台風通過と共に生まれた息子。
雲一つないキレイな秋空だった
…と後から聞きました。
私は13時間に渡る陣痛と産後の貧血でフラフラだったので空を見る余裕なんてありませんでした(笑)
2歳3ヶ月で広汎性発達障害(自閉スペクトラム症)と診断された息子。
息子の発達障害に、どんな時に、どんな行動で気が付いたのか。
今回はそれらを振り返ってみました。
出産前
■遺伝素因
自閉スペクトラム症の原因はまだわかっていません。
しかし遺伝的な要因もあると言われています。
発達障害の専門センターを持つ精神科で看護師をしていた時も、臨床感覚としても遺伝はあるだろうなと感じていました。
私と夫には、発達障害の特性を持つ親族もおり、私たち自身にも特性があるため、子供にも多かれ少なかれ発達特性はあるだろうなと思っていました。
そのため「もし子供に特性があるならば、特性と上手く付き合っていける環境を提供したい」と考えていました。でもその先入観でとらわれすぎないよう、子供の行動は冷静に観察しようとも思っていました。
0~12ヶ月
■手がかからない子
第一子だったため、慣れない育児は大変でした。
でも今思うと、息子はあまり泣かず、よく眠る方だったと思います。いわゆるあまり手のかからない子。
発達障害の子供は、息子のように手がかからない子もいれば、感覚過敏などのためよく泣きあまり寝ないという場合もあります。
息子の場合はオムツの汚れで泣くこともありませんでした。感覚鈍麻(感覚過敏の反対で、感覚が鈍感という特性)があるのかもしれないと感じていました。
■抱きづらさ
抱きづらさも、発達障害の子の特徴のひとつ。
抱っこしてもしがみつかなかったり、体に力が入らずだらんとしているため抱きにくいと感じることがあるようです。
息子の場合は抱っこした時に強く反り返ってしまい、抱きづらさを感じることが多かったです。3人の子供を育てた母も、抱きづらいと言っていました。
■人見知りをしない
息子は人見知りをしませんでした。
母親以外に抱かれても、初めて会う人が来ても、泣いたり物おじするようなことはありませんでした。発達障害の子の特徴としては、逆に人見知りが激しすぎるタイプの子もいます。
■偏食
6ヶ月前後から離乳食をはじめ、最初の頃はパクパクと食べていました。
しかし8ヶ月頃から食べる物食べない物がはっきりとし始め、3ヶ月以上豆腐しか食べないなんて時期もあり、本当に悩みました。当時ほど酷くはないものの、今も偏食は続いています。
1歳~2歳
■他児への関心が低い
1歳と同時に保育園へ入園。そこでの様子に、発達障害を強く疑うことが多々ありました。
例えば他の子供への関心が極端に低いなどです。目の前に他の子がいても、まるで透明人間かのように、まったく関心を示しませんでした。おもちゃなどを持っている子がいれば、そのおもちゃは取りに行くのですが「おもちゃを持っている子」自体は視界に入っていないかのような様子でした。
■マイペース
みんなが先生の周りに集まっていても、一人だけ遠く離れた場所で遊んでいる。そんな場面もよく見ました。
「周りの子が今何をやっているのか」という視点がポロっと抜け落ちているため、どんな場でもマイペースさが目立っていました。
■常同行為
同じ動き、同じ遊びを繰り返すことが多かったです。
例えばずっとピョンピョンと飛び跳ねたり、ずっとクルクルと回り続けたり。
気に入った遊びは1時間近く繰り返し遊んだりしていました。ひとり遊びが多かったです。
■逆さバイバイ
普通「バイバイ」と手を振る時は相手に向けて手のひらを向けます。
しかし自閉症の子は手のひらを自分に向けてバイバイすることがあります。息子もまさにそんな逆さバイバイでした。今も時々しています。
■手を繋いでくれない
9ヶ月でひとり歩きをはじめ、最初は足元がおぼつかないため手を繋いでくれていたのですが、1歳前後あたりから全く手を繋いでくれなくなりました。
突然走りだしたり、道路に飛び出そうとするなど、危なっかしく、外出できなかった時期もあります。
信号を待つこともできないため、赤信号の横断歩道を渡ろうとする息子を、必死に抱き止めながら信号を待ったりしていました。
■こだわり・興味の限局性
1歳6ヶ月頃からこだわりの強さが目立つようになりました。道路標識やマークにこだわったり、エスカレーターに異常に執着していた時期もありました。
マンホールにこだわっていた時期は、マンホールを踏みたいという気持ち故に、車がたくさん走る車道に飛び出そうとすることもありました。
視野の狭さゆえに、危険予測が苦手なのだろうなと感じていました。興味が強く惹かれるものがあると、それしか目に入らなくなるような感じです。私たち夫婦は「視野がピンホール状態」と呼んでいました。
■儀式的行動
こだわりの延長として、毎日同じことを繰り返す儀式的行動をとっていた時期がありました。
・寝る時には特定のぬいぐるみを寝室に持って行く
・必ず左足からベッドに入る
・ベッドに入った後の声のかけ方が決まっている
・歌って欲しい子守唄の順番も決まっている
といった具合です。
それらの手順のどこかを間違えると泣いて怒ってしまい、また最初からやり直さなければなりませんでした。
特に1歳6ヶ月前後がその傾向が強く、2歳6ヶ月を越えた頃から少しその傾向が弱まりました。
■几帳面さ
同じ色のブロックを集めたり、同じ形の物を等間隔に並べたりという几帳面さがありました。これは今もあります。
■発達障害を疑いづらい部分もあった
上記のような点に発達障害の可能性を感じていた一方で
・視線が合う
・微笑む
・クレーン現象はない
・呼びかけると呼んだ人の方を向く
・見立て遊びやごっこ遊びが好き
など、発達障害を積極的に疑えない部分もありました。
また発達障害の子は一般的に身体発達も遅れる傾向にあるのですが、息子の場合ひとり歩きが9ヶ月と早かったです。
このように発達障害の特徴と重なる部分と、そうじゃない部分が混在していました。
受診のきっかけ
上記が、私が息子を育てる中で発達障害を疑ったきっかけでした。
産前から発達障害のことを知っていたから気付いた部分もあると思います。
一方で「先入観で見ているから発達障害に見えてしまうのか?」がわからなくなってしまう時もありました。
自治体の検診で異常を指摘されることもありませんでした。でもなんとなく違和感は感じている……
1歳6ヶ月で息子のこだわりが顕著になった頃、
親である私たちが疲れてしまいました。
息子のこだわりや危険行動に疲れ、外出が憂鬱でした。
「本人・あるいは家族が困っている時は何かある」
そう思い、2歳3ヶ月で名古屋市地域療育センターを受診しました。
発達障害を疑ったら
子供の発達の遅れや言動が気になると、ついネットで検索してしまいます。「これはあてはまる…これはあてはまらない…」と一喜一憂。
子供の言動に違和感を感じる一方で「違って欲しい」という期待も捨てられないから。
でもどれだけ検索しても不安が募ってしまうんです。
そんなことをしているうちに考えすぎて疲れてしまう。そうなる前に、ぜひ専門機関に相談してください。
発達障害というのは、「どこからが病気・そこまでは病気じゃない」と明確に線引きすることができません。
診断を受けている息子も、発達障害っぽくない部分もたくさんありました。だからネット検索をしていても、結局は何もわからないんです。
発達障害は自治体の検診では発見できないことも多いです。息子も検診で異常を指摘されたことはありませんでした。
どこに相談するか
発達障害を疑った時に相談する専門機関として、
『児童発達支援センター』があります。
地域の中核的な支援機関です。
児童発達に詳しい医師が常駐しており、診察・診断を受けることができます。
地域によって呼び名が異なります。
「児童発達支援センター 地域名」で検索するか、
保健所・役所の児童福祉担当窓口に問い合わせてみてください。
発達障害は診断をつけることがゴールではありません。
・発達特性に早く気付く
・支援機関とつながる
・特性との付き合い方を学ぶ
・本人にとって負担のない環境をつくる
早く受診することでその子らしさを知り、その子らしく育てていくヒントを知ることができます。
そして何より、お母さん・お父さんの不安を軽くすることができます。専門家につながることは親にとっても大切なことなんです。
我が家の経験が誰かの役に立てると嬉しいです。
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