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自立支援医療って知ってる?

私は自立支援医療を利用しながら通院しています。
皆さんは自立支援医療ってご存じですか?私は医療関係の友人に教えてもらうまで何にも知りませんでした。自立支援医療ってすごい、ありがたい。
なので、今回は自立支援医療について紹介したいと思います。


自立支援医療とは?

自立支援医療については厚生労働省でこのように記されています。

自立支援医療制度は、心身の障害を除去・軽減するための医療について、医療費の自己負担額を軽減する公費負担医療制度です。

厚生労働省ホームページより

どんな人が受けられる?

精神通院医療:精神保健福祉法第5条に規定する統合失調症などの精神疾患を有する者で、通院による精神医療を継続的に要する者

更生医療:身体障害者福祉法に基づき身体障害者手帳の交付を受けた者で、その障害を除去・軽減する手術等の治療により確実に効果が期待できる者(18歳以上)

育成医療:身体に障害を有する児童で、その障害を除去・軽減する手術等の治療により確実に効果が期待できる者(18歳未満)

厚生労働省ホームページより

私はうつ病など精神疾患での通院になるので精神通院医療に当てはまります。

精神通院医療について

精神通院医療は、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第5条に規定する統合失調症、精神作用物質による急性中毒、その他の精神疾患(てんかんを含む。)を有する者で、通院による精神医療を継続的に要する病状にある者に対し、その通院医療に係る自立支援医療費の支給を行うものです。

厚生労働省ホームページより

ここで大事になってくるのが上記にある通院医療に係る自立支援医療費の支給というものです。これが自立支援医療を受ける目的のようなものです。

実際には健康保険を使うと医療費は3割負担となりますが、自立支援医療を利用すると精神疾患に関わる通院(受診)やお薬の処方が1割負担になります。これはかなり大きい。特に精神疾患に関係するお薬は値段が高いので、かなり生活費が助かります。

また、通院に係る費用の上限額も収入によって設定されています(私の場合は上限額を超えることがないのでしくみについてはあまり説明できませんが)。
ちなみに通院に限る制度なので入院には使うことができません。

申請のしかた

申請の方法については手順がいろいろとあるので、私の場合をまとめたいと思います。

なんせ、自立支援医療という制度は通院に係る費用が軽減されるというかなりお助けマンな存在なのですが、病院ないしクリニックから「こんな制度があるので受けるといいですよ」と、向こうから教えてもらえることはあまりありません。

私は友人に教えてもらうまで自立支援医療の存在を知らず、3割負担で目玉が飛び出そうなくらいの額を毎回払っていました。なので、自分から「受けたいんですけど」とお医者さんに伝えることが大事になると思います。

①お医者さんに「自立支援医療を受けたい」と伝える

精神疾患の診断が出ている場合、自立支援医療を受けられる可能性は高いのでまずはお医者さんに相談してみましょう。

②自立支援医療申請用の診断書を書いてもらう

これは注意なのですが、自立支援医療の申請に必要な診断書には決まった形式があります。なので、必ず「自立支援医療申請用の診断書を」と伝えるようにしましょう。あと、普通の診断書より少し金額が高いので注意です。が、今後の通院費を考えると最初の出費としてはそこまで痛くないかなと思います(私の場合は3000円ちょっとでした)。

③診断書を持って区役所の保健福祉課に行く

診断書が出来上がったら、それを持って区役所の保健福祉課に行きましょう。必ず、ご自身がお住まいの自治体のどこに行くのか事前に調べておきましょう。他にも手続きに必要な書類は以下になります。

■自立支援医療費(精神通院医療)支給認定申請書
これは窓口で渡されてその場で書く形になります。自治体によっては書式をダウンロードして事前に準備することもできますが、私の場合はどこに何を書けばいいのかわからなかったので窓口で教えてもらいながら記載しました。申請書には受診機関や調剤薬局の名前と住所を記載する欄があるので、しっかりと控えていくようにしましょう。

自立支援医療(精神通院医療)用診断書
これは病院ないしクリニックからもらったものになります。二度手間にならないよう、診断書をもらってから窓口に行くようにしましょう。

■「世帯」の健康保険証(マイナンバーの確認により省略できる場合あり)
私は単身なので自分が普段使っている健康保険証を提示しました。

受診者の収入が分かる書類(市町村民税非課税の場合)
これは世帯によって様々なので要確認。私は就労していたのでこの書類は不要でした。

■マイナンバーが確認できる書類 (マイナンバーカード、マイナンバーが記載された住民票の写し等)
私はマイナンバーカードを持っていない&マイナンバーが記載された住民票を写しを忘れていったのですが、それを伝えると窓口の人が調べて記載してくれました。ですが、スムーズな申請をするためにも、よっぽどの理由がない限り持参することをおすすめします!

■身元確認のできる書類(マイナンバーカード、運転免許証、パスポート、障害者手帳等)
顔写真付きの身分証明証がいいと思います。私は無難に運転免許証を提示しました。

手続きはやや時間がかかりますが、窓口の方が親切に教えてくれるので、申請書類などの記載方法が分からなければ必ず聞くようにしましょう!
特に受診機関や調剤薬局について間違えて記載してしまうと、受給者証が届くまで時間がかかってしまうので注意です。

③受給者証が届くのを待つ

受給者証が届くまで1ヶ月ほどかかると思いますが、その間も受診する場合があると思います。その際は申請書のコピー(これは申請時にもらえます)を持って、「自立支援医療の申請中です」と受診機関や調剤薬局に伝えるようにしましょう(その際の注意点は以下に)。

④受給者証を大切に保管する

これ、大事です。受給者証は紙なのでボロボロになりやすいのと、財布に入るサイズじゃないので、わりと忘れやすい。ちゃんと受診や調剤の際に原本を出さないと負担額の軽減にならないので気を付けましょう。
私はお薬手帳ケースに診察券・保険証・受給者証・コンサータの処方カードなどなど1冊にまとめて持ち歩いています。
診察券などを財布に入れているタイプの方は特に注意です。

注意点

前述しましたが、通院に限る制度なので入院費などには使うことができません。
また、受診に係る費用が軽減されるだけなので各種診断書や傷病手当金の書類作成については通常の金額を負担することになります。
お薬についても同様で、精神疾患の治療薬のみ費用軽減の適用になります。私は抗うつ薬などと合わせて胃薬も処方されているのですが、胃薬などは適用にならないので注意。それでもお薬代はかなりお安くなります。

申請中の受診に係る費用に対しての対応は病院ないしクリニック、調剤薬局によって様々です。
私が通っているクリニックは申請書のコピーを持参するとその日の受診費用は1割で計算してくれるのですが、調剤薬局は申請中の場合、とりあえず3割負担で支払い、受給者証が完成してから差額が返金される形になっています。これはご自身が通われている受診機関や調剤薬局に確認する必要があります。

また、自立支援医療は指定した受診機関と調剤薬局でのみ使うことができます。受給者証にも指定した機関と調剤薬局が記載される形になっています。なので、いつもと違う調剤薬局に処方箋を持って行った場合、お薬は処方してもらえると思いますが、費用は3割負担になります。
もし、病院やクリニック、調剤薬局を変更する際は必ず変更の申請をし、受給者証の再発行を行いましょう。また、保険証の変更などがある際も必ず変更の手続きが必要なので注意しましょう。

自立支援医療受給者証の有効期限は1年間で、切れる前に更新の手続きを取る必要があります。私の通っているクリニックは事前に「そろそろ切れますよ」と教えてくれるのですが、機関によってはスルーされることもあるかもしれないので、時期を把握しておく必要があると思います。
また、更新について、2年に1度は診断書の提出が省略できます(2年経ったらまた診断書を持って申請)。ただし、治療方針に変更のある場合は、その都度診断書が必要です。

自立支援医療のメリット

私が感じているメリットはもちろんクリニックの通院とお薬代が1割負担に軽減されることです。何度も言いますが、かなり大きいです。
現在は3週間に1回の通院で、1回の診察は400円ちょっと、お薬代は1500円ちょっとになっています。自立支援医療を受ける前は3割負担だったので、かなり経済的に楽になりました。特に、高いお薬を処方されているので助かっています。

あと、精神疾患で通院している証拠になってしまう、という抵抗を感じる方もいると思いますが、自立支援医療は前述した通り、精神疾患以外でも使える制度なので、利用されている方は結構います。窓口に行っても自立支援医療について問い合わせたり、手続きをしている方は多いです。なので、そこまで抵抗を感じなくてもいいのかなと思っています。それより、経済的な負担が軽減されることの方がメリットは大きいと感じています。

それに、もし、もう通院しなくてもいいかな(もちろんお医者さんの判断と合わせて)とか、通院回数が減るから申請手続きの方が面倒だな、という方は更新しないという方法もあります。辞める際に必要な手続きは特にありません。

自立支援医療のデメリット

これも何度も言っていますが、知識がないと受けられるはずの支援や制度を逃してしまうこと。こういった制度はお医者さんが積極的に教えてくれるわけではないので(教えてくれる先生もいると思いますが)、自分の場合はどんな制度が受けられるのか自分自身で調べる必要があります。

あとは、意外と1年って短い。更新の手間は正直多いです。スムーズに新しい受給者証に切り替えられるように、早めの更新申請をしなくてはいけないので。それに、2年に1回は診断書が必要なので、それも頭に入れておかなくてはいけません。
でも経済面に関わることなので、やります。お金って、こころの安定には必要不可欠だと思っているので。

ということで、今回は自立支援医療についてまとめてみました。
少しでも参考になれば幸いです。

合言葉は𝓑𝓲𝓰 𝓛𝓸𝓿𝓮.........♡


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🍣おすし🍣
ADHD/ASD/うつ/
言語聴覚士/メンタル心理ヘルスカウンセラー/メンタル心理インストラクター/福祉心理カウンセラー/福祉心理アドバイザー/行動心理カウンセラー

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