地方の中小部品メーカーにとってコロナはチャンス?!(3)
地方の中小部品メーカーにとってコロナはチャンス?!(1)、 (2)からの続きです。
目指せ全国展開
自動車、電機、電子、医療向けなどの完成品の多くはグローバル製品です。ただ、これらに搭載される部品類をグルーバルで調達している完成品メーカーは業界、企業にもよりますが、まだ一部です。
東日本大震災時にサプライチェーンの寸断が起こり、部品の調達先の集中化は生産活動の停滞を招くという脆弱性が浮き彫りになりました。その後、各企業では効率偏重となっていたサプライチェーンの変革意識が高まりました。
そして震災から9年、今度はコロナが発生してしました。
震災での教訓を踏まえサプライチェーンは多様化・強靭化されてきましたが、コロナはそれを上回るダメージを与え、産業界のあちこちで寸断が発生しました。
調達先選定は、生産拠点における労働力賃金、貿易摩擦防止、関税、輸送費、リードタイムといった効率面だけでなく、企業間、企業内での情報のやり取りもポイントです。これがスムーズになされないと、コミュニケーションのやり易いところとやる、すなわち既存の枠内で何とかやる、となりがちでした。
多様化・強靭化を阻んでいたのは、効率面だけでなく、情報のやり取り面にもありました。特に、サプライチェーンの末端になるほど(1次、2次より先の3次、4次・・・・)、やり取りは対面と電話、FAX、それにメールぐらいで、コミュニケ―ンにも限界がありました。
地方の製造業が拡販地域を広げようとすると、本社や工場は地方にあっても、営業拠点を東京など都市部に置くことが必要となっていました。代理店経由の販売でも、代理店との接点活動のために都市部に拠点を構えることもありました。
これは地方の中小には重荷です。経費面だけでなく、本社組織や生産現場との距離による連携不足にも影響します。
ところが、コロナが起きました。
産業界全体がサプライチェーンの再設計を進めるという流れになってきています。情報のやり取りにデジタル活用が一気に進みつつあります。
このことは、これまで地元を中心に頑張っていた地方の部品メーカーにとって、全国、更にはグローバル展開へのチャンスがやってきたということです。
オンラインでは地方と東京の差はありません。営業網を東京他各地に配置してきた競合とも、オンライン時代では格差を縮めることができるようになっきました。
地方の中小部品メーカーにとって、やはりコロナはチャンスと思います!!
以上です。
ここまで読んで下さって、ありがとうございます。
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