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そこに「i」はあるんか?

最近インテリアにハマっている。
先日購入したダイニングテーブルがたまたまドンピシャだったのでいい気になっているが、せいぜいビギナーズラックである。

前住んでいた家ではそれほど拘りもなく、必要に応じて「物だけ見て」買い足すという、よくある素人以前の失敗を重ねていた。
それでかれこれ3年弱、まあこりゃひどい有様。
いつの間に我が家は、居心地良さの欠片もない空間になってしまってたのだ。


コロナ禍で在宅ワークが長引き、体の不調はいつにもまして深刻。
最初は健康的だった生活も次第にオンオフが上手く切り替えられず、気付けば体を酷使していた。
今思えば家が心身ともに安静できる空間になってなかったのが、その大きな原因だった気がする。

家族と会話をする、ご飯を食べる、睡眠をとる空間。
一番肝心な家の役割を忘れていたのかも。
ある意味身を持ってその大切さを学んだ訳だが、今後どうすれば?という大きな疑問が残ったままだった。


去年の6月、今の家に引っ越した。
間取りも広さも何もかもがドラスティックな変化。
インテリア初心者にとって初っ端からあまりにも過酷な試練だ。

とりあえず大型家具の中で、明らかに違うものを片付けることに。
テレビ台をスタンドに変え、竹製のテーブル、ソファーとおさらばした。
他にもこの家と相性の悪いテーブルとデスクがあったが、本命が見つかるまでここは我慢、我慢。


過去の失敗を繰り返したくなかったので、何がダメだったのか?根本的な問題から探ってみた。
結果ハッキリした理想のイメージがない!ことがすぐ分かる。
テーマやジャンルなど、明確な基準から全体像に至るまで何一つ定まってないではないか。

「何も考えてなかった」のは嘆かわしいことこの上ないが、問題が見つかったからにはさっさと解決するべきだろう。
まずはどういう家にしていくか、その軸を決めなければならない。
改めて家の特徴を確認するところからスタート。


新しい家は築17年の2LDKの賃貸物件。
白い壁と薄色のフローリングで、全体的に明るく温かい感じ。
何点か思い浮かぶイメージをまとめていく。

・基本的には現行品優先の優しいモダン調
・色は暗すぎず、落ち着きのあるものをメインに
・デザインはシンプルだが特徴がハッキリ伝わるもの
・素材はウッド優先、ものによって金属系も活用
・雑貨、小物は隠す収納できれいに
・室内にグリーンを取り入れる
・間接照明を活用する
・アートや本を活用する

他にも考えることはい幾らでもあるけど、当面の方向性はある程度見えてきたかな。

宝探しにいざ出陣!と声を上げてみるが、速攻妻に抑えられる。
確かに私は自分が良く分かってない分野になると、ついついノリでやってしまう傾向がある。
このままだと前の家の二の舞になり兼ねないので、ここは妻の言うことを素直に聞くことにしよう。
「時間をかけてゆっくりと、確実に気に入ったもので、ちゃんと家に合うものを」ってね。


その後我が家は徐々に変化している。
スチール製のスポットライトはウッドのペンダントライトに変わり、冒頭で話したダイニングテーブルもどっしりと構えている。
久々の韓国で見つけてきた藍染の掛け軸も大のお気に入り。
まだ1〜2割しか完成してないけど、ゆっくりと確実に安らぎの空間になりつつある。

そして今はもう一つ見えてきた。
ちゃんと「自分」の空間で、「自分らしい」空間であること。
そこにしっかりと「i」が、「自分」がいることを想像しながら、空間づくりを楽しんでいきたい。

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