膨大な行動データからベストな推薦を。データサイエンスとシステム開発の両輪を担うMLエンジニアの醍醐味
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膨大な行動データからベストな推薦を。データサイエンスとシステム開発の両輪を担うMLエンジニアの醍醐味

株式会社MonotaRO(モノタロウ)

ECサイトにおける商品の推薦は、売上を大きく左右する生命線と言っても過言ではありません。顧客にどのタイミングでどんな商品を表示するか。その根幹をなす推薦システムの開発に携わるのが、データマーケティング部門データサイエンスBグループのMLエンジニア、竹野峻輔さん(2021年2月入社)です。

スタートアップでデータ分析からアプリ開発まで幅広い経験を積んだ竹野さんが、次のフィールドにモノタロウを選んだ理由とは?膨大なデータと向き合いながらどんなチャレンジをして、何を目指しているのか?話を聞きました。

ものづくりの流通を担うデータに魅力を感じる

ーー現在、どんな業務を担当しているのですか?

ECサイトの推薦システム開発に携わっています。私が所属するグループは、データサイエンスとしてのロジックと、それを実行するアプリケーションのシステムの両方を開発する役割を持っています。

その中で私は、Webサイト上に表示される商品の推薦機能の新規開発から改善に取り組んでいます。どのようなユーザにどのような商品をどのタイミングで出せば、より売上が伸びるかをデータから観察し、推薦として反映していくのが仕事です。

ーー前職では、どんな経験をしてきたのでしょうか?

新卒入社したRettyでは、Webアプリ開発やサービスのロジック開発、データ分析と仕組みづくりを経験し、2年目以降はデータ基盤エンジニアとして、主に社内の分析システムの開発に携わっていました。

「データの価値を最大化する仕組みづくり」をテーマに、データの入口から出口まで一気通貫で携わった開発経験が、私のキャリアの土台を作ってくれました。

ーーそこからモノタロウへ。どんな点が入社の決め手になりましたか?

最も魅力を感じたのが、モノタロウが持つ「日本のものづくりの流通データ」でした。
間接資材市場のECサイトでトップシェアを誇るモノタロウは、ものづくり産業のインフラ的な側面を担っているとも言えます。料理人が食材にこだわるように、私のようなデータサイエンティストはデータにこだわりを持っていますから、こうした流通データに関わりたいと思ったんです。

ーー他にも、魅力に感じたところはありましたか?

事業フェーズ、つまり「事業が今、何を目指している状態か」も考慮していました。一般的に、0→1ではユーザーの課題とコアのビジネス価値を見つけること、1→10はそれを仕組み化し、10→100で拡大していく、というように事業フェーズによって目指す方向が異なります。前職では1→10の事業フェーズを経験したので、次は10→100のフェーズを希望したのですが、モノタロウはまさに理想的な環境だと思いました。

事業領域がBtoBである点も決め手になりましたね。BtoBの場合、BtoCのサービスと比べて、ユーザーが長くサービスを利用し続けてくれる傾向にあります。これは、ユーザーの好みを理解する必要のある推薦システムでは、大きな利点なんです。継続的に使ってくれるユーザーほどデータが集まり、より精度の高いサービス提供へとつながるからです。

難易度の高い推薦システム開発へのチャレンジ

ーー実際にデータ活用のおもしろさは実感できていますか?

はい。先に述べたように、BtoBゆえに長年利用していただいるユーザが多いため、ユーザーの解像度が高いこと、間接資材の流通データに一気通貫で関われること。これは入社前に想定した以上に面白さを感じています。

また、ECサイトでの小売から自社倉庫による在庫管理および出荷まで展開しているため、商品の入口から出口までのデータを扱えるのも貴重です。販売実績のデータなどから、在庫管理の最適化を図れば、売上や利益改善に貢献できるので、やりがいがありますね。

事業データの面白さに加えて、感銘を受けたのがデータ基盤が組織的に構築されていることです。幅広いデータがBigQuery1ヵ所に集約されており(※)、データを利用するまでのハードルが低くなっています。成熟した大企業であるほどデータ基盤に大きな壁があるのですが、ここはモノタロウの大きな強みだと思います。

※参考記事
BigQuery を駆使した新しいデータ分析基盤構築で、全社的にさらなるデータ活用を推進
モノタロウがGCPで挑戦するデータドリブン・EC基盤プラットフォーム成長の舞台裏(スライド)

ーー推薦システム開発で、チャレンジングなのはどんな部分でしょう?

データサイエンスとしてのロジック開発と、アプリケーション開発・運用の両輪を探究していくのは、本当に難易度が高くて、トライ&エラーの繰り返しです。

データサイエンスに関する大きなテーマは、商品を推薦するロジックをどう作るかですが、顧客の行動データから仮説を立てて、わかりやすい勝ちパターンのロジックを考えていくのは一筋縄ではいきません。「この商品は、なぜこれほど売れているのか」「この商品は、なぜこのユーザーが購入したのか」を突き詰めてロジックに反映させていくには、ユーザーの詳細な購買行動や、商品ドメインの特徴を理解する必要があるからです。

ユーザーといっても、モノタロウでの購入経験に関するユーザーの習熟度であったり、法人か個人事業主かの業態の違い、農業か製造業かサービス業かの業種の違いなど様々なセグメントで見ています。さらに、表示するベストな推薦商品を一度決めたら終わりではなく、変化し続ける状況に合わせて検証・改善のサイクルを回し続ける必要があります。

また、システム面では、モノタロウが持つ1800万点もの商品と600万ユーザー(2021.06)の推薦の組み合わせ方がある中で、どのユーザーに何を推薦するかをリアルタイムで表示するには高度な要素技術が必要です。ユーザーの行動の変化を観察しながら、システム面での改善も積み重ねています。

難しい部分は多々あるのですが、私自身、こうした難易度の高い課題にチャレンジするのが好きなので、やりがいはとても大きいです。

ーーそうなんですね。データを扱う上で様々な知識が必要になると思いますが、普段、どのようにキャッチアップしているのでしょうか?

私の場合、BtoBの事業領域が初めてなので、知識を習得するためのキャッチアップは欠かせないです。ユーザーのユースケースから課題感を把握して、潜在的なニーズを構造化したり、仮名化された優良顧客からランダム抽出した時系列データでの購買までの行動を、逐次確認しながら傾向を掴んでいます。

主にモノタロウが販売に力を注いでいる商品については、ECサイトを実際に見て商品知識を蓄えていますね。例えば「台車」は当社が推している商品の一つなのですが、これ一つとっても商品としてのドメイン知識の深さが必要とされます。何kgまで載せられるか(積載荷重)やアルミやシリコンといった材質、収納時の機能の有無など。これらの属性は当然ユーザーの需要があってこそのもので、各商品属性からユーザのユースケースが思い浮かべられるように日々努めています。

こうした知識がベースにないと、ある推薦表示がうまくいった、またはうまくいかない理由を言語化しづらくなります。「ある業態のユーザーがAという台車を購入したのは、積載荷重500kgだったから」のように、具体的に言語化できないと改善方法も導き出すのが難しくなるため、地道なキャッチアップが大事だと実感しています。

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日々の新しい発見が、モチベーションの源泉に

ーーモノタロウに入社して、新たに得られた視点とは何でしょうか?

入社して半年ほどたち、モノタロウの事業の全体像をおおよそ掴めるようになりました。全体像が見えるようになると、部分、部分で動く仕組みに「おもしろいな」と思う新鮮な発見がたくさんあります。

例えば、在庫管理の考え方ですね。顧客に提示した納期に遅れるのはもちろん問題なのですが、予定より早く到着してしまうのも問題になります。早く到着してしまうことで顧客の在庫や保管スペースを圧迫するリスクがあるんですね。配送としてはあくまでジャストインタイムにこだわるべきだと。このような新たな視点が得られて、それをデータサイエンスにどう落とし込むのかを考えるのが楽しいですね。

ーーモノタロウには、どんなカルチャーがあると思いますか?

全体最適化や、数字、データといったファクトを重視するカルチャーだと思います。ミーティングや日常のコミュニケーションで「全体最適化」という言葉がよく出てきたり、費用対効果や業務効率化を追求する姿勢が日常で見受けられますね。

それから、大企業ではありますが、何でも試して実行することが賞賛されているので、ベンチャーに近い雰囲気も感じます。この文化的に大らかな面は、前職とのギャップを感じなくて面白いなと思っています。

ーー最後に、今後の目標を聞かせてください。

モノタロウは大企業の部類に属しますが、大企業の環境に甘えることなくベンチャー企業のようにフットワークを軽くして働けたらと思います。限られたリソースしかない小さなチームで素早く動いて大きな成果を出した過去の経験を活かして、事業価値を上げていくために、日々数値を追いながらの改善にはこだわり続けたいですね。

MLエンジニア個人としては、「新しい発見ができるか」をとても大事にしています。その点、モノタロウは発見の宝庫だと思うので、今後も楽しみながらチャレンジを続けたいです。ゆくゆくは、自社の別の領域にもチャレンジして新たな経験を積んでいければと思います。

ーーありがとうございました!

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