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小売店と問屋(卸売業者)とメーカー。小売店やメーカーが問屋を通すメリットとは。

小売店やメーカーにとって重要な存在である問屋(卸売業者)。名だたる大手メーカーでも小売店との取引時は問屋を使う企業が多い。今回の記事ではそんな問屋の存在について解説していきたいと思います。

小売店と問屋とメーカーとは

小売店
生産者や卸売業者から仕入れた商品を最終消費者に販売すること。百貨店やホームセンター、スーパーマーケット、コンビニエンスストアなどを指す。

問屋(卸売業者)
商品を製造するメーカーと商品を消費者に販売する小売業を介して、商品の円滑な流通を促す中間流通業者のこと。問屋と卸売業者は同義で捉えてもらって問題ありません。

メーカー
原材料などを加工することで何らかの製品を生産し、提供する企業のこと。その範囲は非常に広く、自動車から化学製品、食品、日用品、アパレルまで、すべてメーカーというくくりになります。

小売店への商流

小売店とメーカーが取引するにあたり二つの商流があります。
メーカーが直接小売店と取引を行う。
◆メーカー ⇒ 小売店

メーカーが問屋を介し小売店と取引を行う。
◆メーカー ⇒ 問屋 ⇒ 小売店

小売店の規模によって左右するが、多くのメーカーは問屋を介し小売店と取引を行っています。直接小売店と取引しているメーカーも存在するが少数派です。

ではなぜ問屋を通すのか?なぜ通さない企業が存在するのか?立場によってメリットとデメリットは異なるためそれぞれの立場から説明します。

小売店が問屋を介すメリットとデメリット

メリット≫
金銭面も含めた円滑な取引が行うことが可能

小売企業によってそれぞれのルールがあり、ミクロな部分だと商品登録の方法など。マクロな部分では物流やお金のやり取り。全メーカーと全てのやり取りを行うのはかなりの労力のため問屋を介す。

発注単位を抑えることができる
小売企業にとっては在庫はリスクなため、発注単位は少なく抑えたい。問屋には多くのメーカーの商品の取り扱いがあるため、まとめて配送することが可能なため発注単位を抑えることが可能。

改装や陳列の協力
お店の改装や陳列は店舗の方だけでは人手が足りない場合が多いため問屋の担当者が手伝ってくれる。

≪デメリット≫
利益率の低下
問屋が入る分メーカーに仲介料がかかるため納品金額があがる。

メーカーが問屋を介すメリットとデメリット

メリット≫
物流コストの削減
各店舗に直接納品せずまとめて問屋に納品できるため運賃を抑えることが可能。

小売店との関係性の築きやすさ
問屋の営業マンと小売店のバイヤーは二人三脚のように仕事をしているためメーカー営業マンがバイヤーやお店の担当者と一から信頼関係を築かなくて済む。また商品登録などの実務的な処理も問屋が行ってくれる。

改装や売場のメンテ
定期的に店舗の売り場をチェックして綺麗にしてくれる。改装も同様にメーカーの代わりにいってくれる。※大がかりな改装であれば小売店・問屋の方々だけでは人員不足の可能性があるためメーカーにも要請があったりはします。

≪デメリット≫
利益率の低下

仲介料がかかる。

問屋を介さないメーカーはこのメリット・デメリットが逆になります。商品力への自信、昔からの企業のスタンス、自前で全てこなしているなど様々な理由があります。

まとめ

小売店と問屋は共に成長してきただけに、小売店だけでは全ての仕事を回すことはできません。メーカーと小売店の板挟みや様々な商品を取り扱うからこその弊害など大変な業種ではあるが、メーカー・小売店にとっては無くてはならない存在です。

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