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【ルーツ旅🌺戦国大名の埋蔵金探し・完】滝の下であぜん💦 お宝の行方は?

先祖の宝物が埋められているという滝を目指し、私たちは山の急斜面を登りました。

▼ついに目印を見つけた!

足元はフカフカの落ち葉で歩きづらく、小枝が足にからまります。

私はつい足を滑らせてしまい、思わず手近にあった小枝をつかむとポッキリ折れ、焦って別の木をひっぱると根元からスッポリ抜けました。

つ、つかめるものが見当たらない💦

私は、とにかく転落しないようにと慎重に歩を進め、何分がすぎたのか。
ふと前方を見上げると、ガードレールが目に入りました。

その近くに、さっき女性に教えてもらった目印が見えます。

上の方にガードレールがわずかに見えます

「あれじゃな」

私の後ろから、K太郎さんの声がしました。

や、やっと見つけた……!😭

私は心底、ホッとしました。

▼無情にも山中に取り残される

これで宝探しができる!
早くあそこに行かなくちゃ😄♪

私は、いそいそと下山に取りかかりました。

しかし、山って、登るより下るほうが難しいんですね。
うっかりすると、落ち葉に足をすべらせて、底まで転がり落ちてしまいそう💦

私が登るときより時間をかけて、一歩一歩慎重に下りていくうちに、K太郎さんはもう道路に戻ったのか、姿が見えなくなりました。

さすが、山育ちのK太郎さん。山慣れしているなぁ。

なーんて感心している場合じゃない!
こんな山の中にひとりで取り残されたくない💦
K太郎さん、待ってーーーーー!!😱

奥に道路が見えます。
なんとか出口にたどり着きました💧

▼さらに道路に置いてけぼりにされる😭

石段を下りて、ようやく元の道路に出たと思ったら。

あれ?🤔
K太郎さんの車がありません。

イヤな予感がして前をみると、なんとK太郎さんがひとりで車に乗り、角を右折するところでした。

ま、待って。
置いてかないでーーー😭😭😭

必死で車を追いかける私
はぁはぁ……

数分後、道路わきに停めたK太郎さんの車を見つけました!

も〜、なんで勝手に行っちゃうのよ💦

▼「滝」の正体にあぜん😨

息を切らす私の前で、K太郎さんは平然と道路の左側を見上げて、こう言いました。


「これが滝じゃ」

え?

私も同じように顔を向けると、

下から見上げたところ

高くそびえる崖が見えました。
上の方は、木が生い茂って見えません。

これが滝?
どこにも、水は流れていないみたいだけど……。

「水は、枯れちゃったんですかね?」

と私がいうと、K太郎さんは衝撃的な言葉を言い放ちました。

「水なんか、最初からないわ」

えっ? 

えーと。

……なんですって?
😮

わけがわからない様子の私をみて、K太郎さんは少しバツの悪そうな顔になって、こう言いました。

「この辺では、こういう水のない岩場のことを『滝』っちゅうのよ」

なっ。
なにそれ~~!

私は唖然としました。

普通、水がなかったら「滝」って言わないでしょ😭

……ああ、だから前回、山の中に滝が見当たらなかったんだ。
地図で見ても、このあたりに滝なんてなかったし💦

私が、どうもK太郎さんと話がかみあわないなと感じていた理由が、ようやくわかりました。

あとで旅館に戻って別の人に聞いてみたら、
「ああ、確かにこの辺りでは、崖みたいな岩場のことを『滝』っていうな」
と言われました。

そんなの、部外者である私は知るよしもないっちゅーの😖

▼さらに衝撃の事実が!!


もう1つ、衝撃的な事実が発覚しました。

なんと、これから宝探しをしようという場所が、アスファルトの道路になっていたのです😱

私は、力なくつぶやきました。

「K太郎さんが昔ここに来たの、60年前でしたっけ……」

「うん? あれは確か、ワシが小6か中1の時だったな」

「それって、70年前じゃないですか……」


事前にK太郎さんは、
「お宝を掘り返すなら、ユンボ(工事車両)が必要だな」と言っていました。それぐらい、当時は岩がゴロゴロする場所だったのでしょう。

そして、70年前はこの岩場の手前まで道路があり、K太郎さんはすぐにこの場所に来ることが出来た

しかしその後、知らない間に道路が延長されたため、ほとんどの岩が撤去されてアスファルトが敷かれ、道路になったということのようでした(ガーン😱)。

▼大きな岩がゴロゴロと……

ショックで茫然とする私をよそに、K太郎さんはスタスタと道路を歩いていきます。

「大きな岩じゃな」

道路の右側には、まるで神社の磐座いわくらのように、巨大な岩がいくつか鎮座し、その下に落ち葉が積もっています。

そうだ、あの下の地面なら、金属探知機を使えるかもしれない!
私は気を取り直しました。

岩に近づいてみると、かなり大きい。
きっと整地をする際、撤去することができずにそのまま残されたのでしょう。

▼ようやく金属探知機の出番です✨

せっかくここまで来たのだから、せめてポーズだけでも、地面に金属探知機をあてて写真を撮ろう。

私はK太郎さんにスマホを渡し、シャッターボタンを押すように頼みました。

それがこの写真です。

この時、私はまだ金属探知機に乾電池を入れていませんでした。

そこで、荷物から乾電池を取り出して金属探知機にセットしあらためて大岩の下に金属探知機をあててみると、

ピーピーピー!!!
ピーピーピー!!!

と、けたたましい音が鳴り響きました。

えっ?😮

故障かな?

私は、あわてて道路の真ん中に金属探知機を移動させると、音はピタリとやみます。

そして、もう一度、岩場に金属探知機をあてると、

ピーピーピー!!!
ピーピーピー!!!

やはり音が鳴りました。
しかもピンポイントではなく、けっこう広範囲にわたって。

と、いうことは……。

このあたりに、何か金属製のものが埋まっているということです!

▼さらに深まる謎とロマン

正直いって、私は現地に来る前、実際にご先祖の宝物が埋まっているとは考えていませんでした。

また、事前にK太郎さんから、「お宝を掘り返すんだったら、地権者の許可がいる」と聞いていたので、シャベルなど地面を掘るものは持っていません。

だから、ここに何か金属製のものが埋まっているとわかっても、何もすることができませんでした。

地面に埋まっていたものは、一体なんだったのでしょう。

単に、道路工事のために設置された何らかの構築物もしれないし、あるいはK太郎さんがいうように、江戸時代の通貨が埋まっているのかもしれません。それは誰にもわかりません。

ただ、私は思うのです。

もし、このZ村の伝承どおり、1600年前後に戦国大名・筒井定次の子孫がここに落ち延びてきたのなら、相当の資金を持ってきたはずだと。

そして、こんな山の中ではお金を使うところもないから、大部分はどこかに隠されたと考えてもいいのではないかと。

その際、村の一番目立つ山のいただきにある、一番大きな岩を目印として、それを隠したと考えることもできるんじゃないでしょうか。

実際、この村に落ち延びてきた筒井一族は、大きなエノキの木の根元に、ある大事なものを入れたカメを埋めていました

きっと、この村のどこかに、一族が残したお宝が埋められているはず。

宝探しを終えたいま、私はそう思うようになりました。

こうして、高知の山奥にあるZ村をめぐる私の冒険は、ひとまず幕を閉じました。

残された謎とロマンは、しばらくそっとしておきましょう。

いつかまた、ご先祖様に呼ばれるその日まで🌺✨


(終わり)

▼前回の話③

▼自己紹介

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