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子どもの質問が無邪気に難しい

ある日5歳の子どもが不意に言った。
「不満の不(ふ)って何?」
僕は答える。
「否定の不(ふ)だね。〜ないとかいう意味かな。」
子どもは考えながら言った。
「じゃあ、信号がなかったら『不信号(ふしんごう)』?
車がなかったら『不車(ふくるま)』?」
僕も段々わからなくなってきた。
「そういう言葉はないなぁ。多分、形あるものの否定には使わないと思う。」
子どもは考える。
「だったら、死ぬだったら『不死なない』?生きるだったら『不生きる』?」
僕も内心もうわからんぞと思いながら答える。
「死ぬに関しては『不死』って言葉あるね。死なないって言うよりは死ねないっていう印象かな。生きるに関しては『不生(ふせい)』みたいな言葉はないと思う。」
実際は『不生(ふしょう)』と言う言葉はある。般若心経に『不生不滅』と言う言葉があったり、いい言葉ではないが『不生女(うまずめ)』と言う言葉もある。『石女(うまずめ)』と書くことの方が多いが、一応こういう書き方もあるそうだ。

そこから『不』を使う熟語を妻と言うという謎ゲームをしたりしたのだが、
子どもの質問が僕には難しかった。

わからないことは調べてみた。
熟語で使われる否定の漢字
『不』、『無』、『非』、『未』
どうやらそれぞれ意味が違うそうだ。

・『不』に関しては単純な否定の意味。
・『無』に関しては以前もこれからも無い予定と言う意味。
・『非』に関しては本来あるべきだがないという意味。
・『未』に関しては今のところないが、これからはわからないという意味。

おおよそだがこういった意味の違いがあるようだ。
もちろん例外もあれば、ニュアンス的に含まないものもあるだろう。
そこはご容赦いただきたい。

子どものおかげでまた少し賢くなったというお話。

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