板蕎麦 香り家
恵比寿で仕事を終え、ふらり立ち寄った蕎麦屋。本当は柚子塩ラーメンでも食べようと思ったのだが、1時間後に人に会う。にんにく使用のラーメンは諦め、たまたま通り掛かった「板蕎麦 香り家」へ。
昼も夜も行列らしく、入口脇のベンチに幾人か座っていた。並んでみる。ランチは比較的回転が早く、10分程度で案内された。ほんのり明るい店内は小洒落たBARのよう。約30席は満席。私は一人だったので、大きな一枚テーブルの相席に通された。
板蕎麦は量が多い。1.5人前かな。天蕎麦も美味しそうだが、ちょっと多いか。結局、とろろ蕎麦を注文(何処へ行っても、とろろ)。それほど待たされず。
「山とろ蕎麦切り」
田舎蕎麦。正直に言うと…ちょっと苦手。本当は更科が好き。太麺と細麺をチョイス出来るので細麺を選択した。海苔がたっぷり入ったとろろに付けて頂く。
蕎麦の風味が、ほわ~っと。
板蕎麦は山形名物で、その昔、農作業や集会の後に振舞ったのが由来とされている。大きな木箱にたっぷり盛られ、数人で分け合って食べられていたそうだ。また、同席者との仕事や関係が早く「板」に付きますようにと、願掛けで板が使われた(水が流れ落ちる「ざる」を避けた)とも聞いている。縁起物だ。
さて、一人で食事すると他人の会話が耳に入る。真向かいに座った二人組の男性は30代かな、仕事の話をしている。得意先と仕事を繋げるには、後輩に仕事を託すには、街と街を繋げるには・・・。ひょっとすると験担ぎで板蕎麦を選択したのかも知れない。
右隣は男女。カップルだ。耳にフタをしよう(笑)。左隣は、若くないおひとり様の女性。私と一緒・・・だが・・・えっ??いきなりビールかい??おつまみは卵焼き。粋だね〜!平日の真っ昼間から泡立つビールをグイと煽る。あっと言う間にグラスが空になり、躊躇なく日本酒の飲み比べ(3種)セットを注文。いったい何者なのだ!?妙に気になる(笑)
ランチタイムは炊き込みご飯の無料サービス付。この日は「柚と鶏の炊き込み」だった。柚の香りが絶品!必ず頂いた方が良し。(写真:美味し過ぎて半分食べてしまった後に撮影)
ホールスタッフは笑顔を絶やさない。気配りも行き渡っていて、最後の蕎麦をすくった途端に「そば湯です」とポットを置く絶妙のタイミングだ。ひとりでふらりと。あなたもぜひ!
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