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小説

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#癌

【1分小説】死神さんとワルツを

【1分小説】死神さんとワルツを

真夜中、静まり返った病院の廊下を僕は歩いていた。

暗がりの中で、誰かが踊っていた。

窓から射し込む月明かりに照らされて顔が見える。

やつれきって肉がほとんどなく肌も真っ白、生きていないかと思えるような女性だった。

それでも踊っている姿がとても美しくて僕は見惚れてしまった。

「あら?こんな時間に可愛い坊や。
あなたも眠れないの?」

「うん…。

少しお姉さんの躍りを見ててもいい?」

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