100円で買えたはずなのに

こんばんは、しめさばです。

先日、軽井沢へ一人旅に行きました。おひとりさまパッケージで宿泊したので、一人旅初心者の私でも快適に過ごせました。

何にも気を遣わなくて良い、自由に過ごせる一人旅いいですね。（私は蕎麦食べたいけど、相手は違うかもな…）とか考えずに、好きなものを思うがままに食べられるんですよ。（眠い、寝たいけど、これから女子トーク始まっちゃったよ、寝れない…）なんて考えずに空気階段のコント見て寝られるんですよ。思いの外楽しかったので、おすすめです。

ただ、ご飯の感想を言えなかったり、可哀想な奴と思われているのではないかという自意識だけが難点です。

次はどこ行こうかな。

さて、今回のお題は「後悔」

後悔だらけです、私の人生。直近で言うと、LINEギフトでもらったハーゲンダッツの券、有効期限過ぎてた、、ちゃんと確認しておけばよかった、、です。

しょーもないですね。ですが、せっかくのギフト券を、しかもハーゲン食べられる機会を失っているなんて悔しい！悲しい！

もうちょっと真面目な話します。
今感じる後悔は、「ミスタードーナツ買って帰ればよかった」です。あ、またしょーもない話をしようとしていると思いましたでしょうか。もう少しお付き合いください。

これは、祖母が「久しぶりに、ドーナツ食べたい」と言ったことに由来します。
私の祖父母は、隣に住んでいて夕食はいつも一緒に食べます。パートの母に代わって夕食を作ってくれたり、おやつをくれたり、時にお小遣いをくれたり、大変お世話になっております。

前は、趣味でやっている日本舞踊のお稽古に行ったり、昔の友人に会いに行っていたのですが、足腰を悪くして近くの買い物くらいしか外出しなくなりました。

そんな祖母がふと、ドーナツ食べたいねと呟いたのです。私は、ヘビーアルバイターで夜は基本バイトか飲みで、自宅で夕食を食べる機会も少なくなっていて、聞き流していました。また、もうすぐ誕生日だし、ケーキ食べるから、いいっしょと思っていました。

祖母が記念すべき85歳になる誕生日の2日前、脳梗塞で倒れました。

その日、私は自宅でオンラインの授業を受けていて、母はパートへ。隣に住んでいる祖父母のことを全く気にかけていませんでした。

母が昼休憩の時、祖母に連絡するも返ってこなかったのを母が不審に思い、私に一応隣に様子見に行ってくれる？との連絡が。授業中なのに面倒くさ。と思いながら隣に行くと、布団に横たわる祖母と、それを見つめる祖父。祖父が「おばあちゃん、今朝起きてこなくて部屋に見にきたらずっとこんな感じでさ…」とのこと。

おばあちゃん起きられる？と聞くも、動かない。目は開いているのに、言葉が返ってこない。横に置いてある携帯電話を取ろうとしても、腕が痺れている。

私は、おかしい。何かが起きている。どうしよう。怖い。と不安な思いが込み上げてきました。私の力では何も出来ない、とにかく救急車を呼ぼう、と震えながらスマホを手にし、電話をかけました。

時計は13時半をさしていました。今朝から様子がおかしいのに、祖父はこの時間まで、なぜ救急車を呼ばなかったのか。よく世界一受けたい授業とか仰天ニュース見てるのに、このジジイ何していたんだよ、との怒りも込み上げてきました。

きっと祖父は祖父でパニックを起こしていたのだと思います。

それから間もなく救急隊が到着し、病院に運ばれました。医者の人が言うには、脳梗塞を起こしていて、もう左脳が機能していない、と。

思うようには動けない、聞き手の右手は動かない、言葉は話せない、自力で食べることができない。

こんな一瞬にして、一気に人としての能力を奪わないでくれよ。と思いました。

こんなになるなら、食べたいって言っていたミスタードーナツ買って帰ればよかった。
あの美味しいおばあちゃんの料理を学んでおけばよかった。
足腰が悪いなら、私が運転して行きたいところへ連れて行ってあげればよかった。
恥ずかしいからやりたくない！って幼少期に言ってしまった日本舞踊続けていればよかった。

あんなにお世話になっているのに、私は祖母に何にも恩返しできていない。感謝の想いを一切伝えていない、愚かな人間だ私は。と嫌になりました。

人の人生まで背負い込む必要はないし、大人になってまで家族を喜ばせるために考えを巡らせる必要はないかもしれない。けれど、ここまで育ててくれた人に、何らかの形で感謝をしなくちゃいけない。相手が生きていてよかったなと思えるように、何らかの行動をしなくてはならない。と強く思いました。

コロナでまだ会えてはいないですが、祖母は今リハビリ病院で色んな管に巻かれながら、少しでも話せるように、文字が書けるように練習しています。

会えたら、何を話そうかな。