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ルーティンは壊すだけで発見がある

突然で申し訳ないが、
僕は晴れている日はなるべく散歩をしようと決めている。

ほぼ毎日散歩を始めたきっかけは、自分の運動不足さに一抹の不安を覚えたからである。

それに加え、流し見していたYoutubeで、

「毎朝10分程度のウォーキングをすることで脳からナンチャラカンチャラという成分が出て、やる気が出ます!」

みたいな感じのことを言っていたことも理由の一つである。

去年の秋ごろから始めたのだが、僕にしては珍しく、今でも続いている。
(数日忘れてしまうときもあるが。)

実際、散歩をする時間帯は朝の時もあれば昼頃のこともありバラバラであるが、それでもやはり外の空気を吸い、なおかつストレスない程度に運動できるのはいい気分転換になる。

ちなみに、朝ウォーキングをしたとしてもやる気が出たりはしない。
出ないときは出ないのがやる気だ。

一応補足しておくが、Youtubeでおっしゃっていた方が間違っているのではなく、僕が怠惰なのが原因の8割であるし、どんな理論にも例外は存在することを忘れてはいけない。


今日も昼過ぎに散歩をしに外に出た。
歩くルートは決まっている。
今日もいつもどうり、家のすぐそばにある細い抜け道を通ろうとしたら、
めずらしく先客がいた。

おじさんがゆっくりと先を歩いていらっしゃった。
その細道はたいして長くはないが、あまりすぐ後ろをぴったり歩くのも気まずい。
細いので追い越すこともできない。
そのおじさんが広い道に出るまで待てばいいが、結構ゆっくり歩いていらっしゃった。

それは全くもって悪いことではない。自然を楽しんでらっしゃるのだ。
おじさんを責めることはできない。
むしろ現代人が生き急ぎすぎている。

そんなことを考えながら、せっかくだからと、いつもとは違う道を行くことにした。
だが、お気に入りの道があるのでそこはどうしても通りたい。

結果的に、ルートを逆回りすることに決めた。

ほんの少しだけいつもは通らない道を歩いた。
車道沿いで、雑草が生え放題だった。
歩道用の白線が引いてあったが、両側とも雑草に独占されていて、
白線の意味を全くなしていなかった。

少し進むと、いつものお気に入りのルートだ。
反対側から進むのはやったことがなかったので少し違和感があったが、悪いものではなかった。

前を見て驚いた。

全く景色が違った。

いつもは見下ろして歩いていた景色を、逆側から見上げた。
ただそれだけだったのに、あまりの違いに驚いた。

いつもの景色の倍はきれいだと思った。

もちろん見下ろした景色も好きが、逆から見上げた景色の方が何倍も僕は好きだった。
目の前に広がった緑色の景色は、ジブリにでてきそうだなと思った。
ジブリ作品はあまり見ていないけど。

これは非常に大きな発見だった。

ルーティンは壊さなければいけない、というのは何となく聞いたことがあるが、身をもって体験した。

ルーティンというのは、意識をしないと壊せない。
意識をしないと、自分が何をルーティンとしているのかすら気が付くことができない。
意識しても気が付かないこともたくさんあるだろう。癖と同じだ。


僕は今日、見ず知らずのおじさんのおかげでルーティンを壊した。

ほんの少しいつもと違う道を通っただけで、
見たことの無い紫の花を見つけた。

いつも見ていた景色は逆から見るともっときれいだと知った。

ルーティンを壊したら、貴重な経験ができた。

逆に言えば、ルーティンを少し壊すだけで新しい発見がある。

ぜひやってみてほしい。


そして最後に、感謝を忘れてはいけない。
新しい気づきを得られたのは、おじさんが僕のいつも通る道にいて、
ゆっくり歩いてくれたおかげだ。

全く知らないおじさん、ありがとう。


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