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ブルネイ・バンダルスリブガワン遠征

タイ・プーケットでのキャンプを終えて、モンゴルに帰国。FIFAワールドカップカタール2022およびアジアカップ中国2023のグループ2次予選への進出をかけた1次予選が行われました。



相手はブルネイ。2019年6月時点でのFIFAランクは193位、モンゴルは187位でありほぼ互角のレベルにあります。

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ホーム&アウェー形式で、まずはモンゴルでのホームゲーム。普段の国内リーグ戦においては、観客が多くても20名前後しかいません。それでもこの日スタジアムに集まったのは約4000人、盛大な応援があり、見事2-0で勝利。

その試合の翌日にはブルネイへ。



首都バンダルスリブガワン

この対戦が決まるまで、私はブルネイという国を知りませんでした。
調べてみると自然や天然の資源が豊富で、「世界一豊かな国」とまで称される国だそうです。

マレーシアやインドネシアに近いところに位置します。

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到着した次の日は、試合後でもあったため出場組はリカバリーメイン。ホテル内にある小さなプールで軽く運動を行いました。
年間通して暑い南の国ですが、極端に暑すぎることなく、湿気が少し気になる程度でした。



試合

会場はハサナル・ボルキア国立競技場

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天然芝のピッチは綺麗に整備されており、ロッカールームは特筆することありません。試合時はこの大きなスタンドが埋め尽くされるほどの大観衆で、アウェー感満載。そのせいか、0-2で押されていましたが、PKを獲得し1-2に。2試合の合計で3-2となり、見事グループ2次予選出場が決まりました。


モンゴルサッカーは60年の歴史の中で、2次予選に出場したことが一度もなく、歴史を刻む快挙となりました。帰りのMIAT航空の飛行機では、祝福の機内アナウンスが流れ、ワインが振舞われました。

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観光

試合前のため、練習は半日のみ。リフレッシュをするために近くの公園を散歩しました。

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南国らしい自然を感じられました。特にこのハカラメという植物はとても興味深かったです。

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それから、スポーツ用品店巡り。

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モンゴル国内にスパイクを扱っているお店はかなり限られており、あったとしても品質が良くない中国製品のみ。さらには給料が少なく、国やスポンサーなどの支援もないため、壊れたシューズをテーピングで補強しながらプレーをする選手もいます。

したがって、ほとんどの選手は海外に住んでいる知人から送ってもらったり、代表に入れた選手は遠征先で購入します。特にモンゴルのグラウンドは人工芝であり、天然芝に適したシューズを持ち合わせていないケースが多いです。

どの国に行っても、必ずスポーツ用品店を見て回り、このブルネイでもそうでした。ただ、試合の直前に履きなれていないスパイクを使用するのはリスクがあるため、要注意です。



その他、せっかく異国の地に来たから、モスクを訪れて文化や歴史に触れようと監督は提案。私も非常に同感でしたが、選手の多くはそれよりも休みたいということで、車窓から眺めるだけとなりました。大事な試合前でもあるため、たしかにその気持ちもわかります。

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水上集落



最後に

試合終了のホイッスルが鳴り、涙する選手が数名いて、私もグッとくるものがありました。


そして後の2次予選抽選にて、奇跡的に日本代表と同じ組となりました。

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別の記事で詳しくご紹介しますが、10月に埼玉スタジアムで試合が行われ、私もそのピッチに出ることができました。


競技レベルに関わらず、国の代表としてプレーする選手をサポートできるのは非常に誇りに思い、自国のチームと対戦するというのは、さらに特別な思いとなります。

また、私自身がプレーするわけではないですが、勝利したときは、さも自分がプレーしたかのような喜びが沸き上がります。スポーツの素晴らしさを実感する瞬間です。

前回の記事でも書きましたが、この結果はレスリングでのオリンピック帯同することをあきらめたおかげで成し得たもの。


一見失敗に思えても、前向きに捉え新たな挑戦をし続けていけば、また別の発見や成功にたどり着くことができます。今回はそれを非常に強く感じられました。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。ぜひ、他の記事も見てみてください!

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