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お宝を蘇らせたい

毎日暑いですね。

皆様いかがお過ごしでしょうか?

私の住む伊豆高原は毎日午後5時~7時頃が一番蒸し暑いです。

無風状態なので勝手に夕凪だと思っていますが。。。どうなのでしょう?

この蒸し暑さが夕飯の支度時間にばっちり合うので

ついついレンチン+時短メニューになってしまい

日々ズボラスキルに磨きがかかっております。


言い訳はさておき。。。

先日大きな段ボールが愛知から届きました。

送り主は女子高時代の先輩のお母様です。

ひょんなことから「ぜひ着物を貰って欲しい」とお電話を頂きました。

高校を卒業してもう随分経つのに

私たち家族の事を覚えて居て下さるのは嬉しい限りです。

二つ返事で着物達を引き継ぐことに。

箱の中には10数枚の着物の他に羽織や男物のアンサンブル等が

綺麗に畳まれて入っていました。

着物は一度も袖を通さなかったような新品同様の物が大半です。

それらは有難く私の普段着にさせて頂く事にしました。

数ある着物の中で一番私の心をつかんだのは

昭和初期に誂えたであろう男物の襦袢。


柄は可愛らしい 波に千鳥。
シミが少ない部位を撮影しました。

しっかりとしたシボが立った卵色の縮緬が

当時の贅沢品だった事を想像させます。

昭和初期の男性はこんなに愛らしい襦袢を着ていたんですね。

パッと見ただけでは分からない上級者のおしゃれ!!

日本の美意識に触れられた気がしました。

思いがけないお宝に出会えて幸せ~♪なんですが、

残念な事に大きなオレンジ色のシミが沢山ついていて

そのまま使うにはちょっとなぁという感じです。

がっつり大きなシミが沢山ついています。

解いてお洗濯しても数十年経過した頑固なシミはとれません。

何とか使える状態にならないかなぁ???

アレコレ考えた結果、染色してシミをぼかす事にしました。

使用したのはみやこ染めという染料です。

※画像はみやこ染め公式オンラインショップさんからお借りしました。

みやこ染めには用途や素材により色んな種類が有りますが、

・古い絹なので熱によるダメージを与えたくない

・暑い日にお湯を沢山沸かしたくないという2つの理由から

低温でも染まるコールダイオールにしました。

濃い色に染めたい場合は熱湯を使用して染める

コールダイホットという染料が良いみたい。

値段はお店にもよりますが大体500円前後です。

メール便で送ってくれるお店の通販で購入しました。


絹を染めるには、お酢を助剤として使用しますが

あのツンとした臭いが苦手なので

手持ちのクエン酸大匙1杯を染料の入った水に溶かし入れました。

こんな感じに染まりました。

使用色は ブリリアントブルー。
地色の関係でブルーグレーに染まりました。
まだぼんやりシミが残っていますがそれほど気になりません。

半量の染料で淡い色に染めたので模様が消えずに残って良かったです。

ある程度のシミとくすみは狙い通りぼやけてくれました。

しかし、大きなシミはしぶとかったです・・・

シミは消したいけど、柄も残したい。

結局シミの部分だけ切り取り泣く泣く捨てました。


こんな感じで一応お宝襦袢の再生は半分成功したと思います。

今回はじめてみやこ染めという染料を使ってみましたが

難しい事は一切なく、手持ちの物だけで出来るのが

すごくいいと感じました。

特に助剤のクエン酸を入れた途端に染液がみるみる透き通って

布に染料が吸着されていく様子がとても興味深かったです。

水遊び感覚で染色を楽しめるのでシミが気になる物や

色が派手過ぎる物をこれからどんどん染め直していきたいと思っています。

詳しくはみやこ染め公式HPで確認してみて下さい。


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